いまげろく

テキトーにやっていきます。Amazonアソシエイトリンクあり

2020年 冬アニメを総括

ハンパな感想は書きたくねえ!と無駄な拘りを貫いていたら、気付いた時には2~3話分も春アニメに乗り遅れてしまった。後悔は無い。何もおかしいことじゃない。

このクールが全部で何作やっていたかは知らないが、俺の2020冬アニメは15作だった。

正確には冬アニメじゃないだろって作品も混ざっていますが受け入れましょう。

順位は順番通りになるけど真ん中辺りの何作かは同じくらいです。

一部ネタバレの激しい作品があるので、未見だから避けたいって人は目次からどうぞ。

 

 

 

id:INVADED


ID:INVADED イド:インヴェイデッド Official Trailer 02 / OP : Sou “ミスターフィクサー MR FIXER”

1番好き。これだけは感想が長くなってしまったので別記事として書きました。

imagege.hateblo.jp

 

 

22/7』


22/7 5thシングル『ムズイ』 ※TVアニメ『22/7』オープニングテーマ

約3年前に発表された秋元康プロデュースの二次元アイドルがや~っとアニメ化。

壁と呼ばれる謎の存在が半強制的に敷いてきたアイドルという名のレールに、美少女たちが上等だよバカヤロウと乗り込んでいく話である。

3DCGの酷さや一部キャラの棒読みに聴こえる演技がかなり叩かれてしまったけれど、滝川みうの声に関してはむしろあれで完璧だ。上手い内気キャラの演技というものは単なる萌えの表現に収まってしまったり、なんだかんだ声の出し方は自信のあるものになってしまうことが多いもんだが、この滝川みうの声を聴いたらまず「お、おぅ…がんばれよ」と思ってしまうほどに強烈でホンモノを感じさせてくれる。他もまぁ…悪くはないよ。嘘、好きだよ。

自分を輝かせるためだとかアーティストだとか、アイドルを夢のあるものとしては扱わず仕事として描いている終盤までの流れが特殊だし、バックが強いこともあり最初から一定の客が入ってグループの成長をほとんど省略している構成もなかなか新鮮。発表したら有名になることが約束されているようなもんである秋元康らしい作りと言える。

メンバー個人の掘り下げは丁寧に行われるけど、過去や悩みなどを仲間と共有して解決するみたいな事はせず、働く中でそれぞれ自己完結させる描き方もおもしろい(描かれてないところで打ち明けてる可能性はある)。個人回はどれも良くできていて、特に麗華と絢香とニコルには惚れるしかなかった。かわいさなら全部満点。演出はジュンの回が浮きすぎだろってくらい別格。テレビドラマでもあることだけど演出レベルが一貫しないテレビシリーズって評価に困る。

そして一番の問題であろう「壁」についてだが、奴は最初から最後までキモかった。

ハナっから捻りの無いメタファーみたいな存在感がダサいし、メンバーの悩みを的確に突いていく指令の正確さは変態としか言いようがない。温泉旅行でメンバーに私達は1つだと確信させてから解散させるサディズム全開っぷりにもドン引きするしかない。

ニコルとみうは過去に出会っていました~ってパターンにしたのは少し安易に感じてしまったんだけど、みうが覚えていないって設定にしたのは凄く良い。壁がこの組み合わせを狙っていたのだと思うとなかなかキモい。こういう関係性がエモすぎるんだよなとか思って選んでそう。でも10話にきて、みうが1話から引きずっていた大人の言葉をニコルが否定したのはメチャクチャ良い。

11話は幼い頃のニコルのかわいさが何よりも素晴らしいのだが、みうは大切なモノのためなら何をするか分からないアブねえ奴ってことが分かるところも最高に熱かった。1話ラストの時みたいな頼もしいみうさんをずっと待ってたんすヨと気付かされる。

12話は物理的に壁を破壊する超展開でクソ笑った。まぁ何かしら壁を越える表現はするだろうなと1話の頃から予想していたけど、まさかその辺の物でガンガン殴るとは思ってなかったよ。物凄い説得力がある。壁の中が真っ赤になっていたシーンは『悪魔の棲む家』のオマージュでしょうね。俺しか言ってないけど。

大量にあった写真はどう考えても撮ることが不可能なアングルのものもあって怖すぎ。

とうとう絢香に変態と呼ばれたりして壁の信用は地に落ちて「壁には頼らない!」って流れになるのは良かったんだけど、復活ライブまで壁の仕込みだったのはどう考えても気付くだろうし、最後に壁が選出した新メンバーも受け入れるとなると意味不明である。あれだけ突き放された後に指令を出す壁のメンタルが無敵すぎる。わざと憎まれ役になった『ダークナイト』のバットマンみたいな存在になったとでも言うのか?どこまでも少女達をコントロールしたいという意志を感じてこなくもない。良い作品だったなと思ったら壁が自分に重なるような気がしてきて嫌な感じですよ。本当にどういうことなんだよ。ムズいよ。でもみうニコのジャンプで「まぁいっか!」と思いました。もういいんだ、そういうことで。ついでに、みうは最後までニコルのことを思い出さなかったと解釈しています。俺はそういうものが好きなので。

個人的には音楽に触れて欲しかったなという物足りなさもある。パフォーマンスの努力は見られたけど曲に対する気持ちとかを語らせていたらおもしろかったと思うんだがな。歌詞も曲調も独特ではありますからね。

結局ナナブンノニジュウニとはどういう意味があったのか明確には語られていなかったと思うんだけど、割り切れないとかなんか難しそうなことではなくて、都の考案したお好み焼き円陣ってことでいいのだろう。

OPの『ムズイ』は「ムズいよ」で切る演出的なおもしろさが印象的だけど、フルバージョンで聴けばちゃんと名曲なんですよ。挿入歌になっていた『シャンプーの匂いがした』(超好き)と『理解者』もしっかり聴いてみてほしい。Amazon Music HDではULTRA HDで配信されている。

そういえばYouTubeで公開された『あの日の彼女たち』ってシリーズがあったりYouTuber活動とか計算中なるバラエティ番組も存在してるけど、それぞれ別の世界線みたいに扱ったほうがいいんだろうな。性格からして違和感を感じなくもない。ソシャゲも何なんだろうな。アニメの皆はキャラクターとしては大好きになれるし彼氏面だってしたくなるけど、偶像を排除して個人の素のドラマを描きすぎていたからアイドルとして見るのは難しい。

声優もキャラと同等に前へ出してくる売り方は賢くはあるんだけど複雑な気持ちになる。

これからはYouTuber活動と計算中とTwitterを時々チェックして音楽はガチで追いかけるって感じで楽しんでいこうかなと思う。良いコンテンツだ。

 

 

ダーウィンズゲーム』


TVアニメ「ダーウィンズゲーム」本PV

物凄く懐かしい気持ちになるザ・王道なOPの映像、しょっぱなから主人公が新種の能力を得て最強ヒロインに惚れられる景気の良さとか掴みはバッチリ。観ている間の楽しさはイド以上だったかもしれん。6話の人工呼吸だったり9話のスコーピオンなど映像表現として完全に失敗している強烈なツッコミ所はあるけれど、もとよりB級感をガンガンに纏っているので本気で指摘しようとは思わせないし、話の流れに関してはちゃんとおもしろくてキャラの掘り下げや強さのバランスも完璧で、結局は良い印象が強く残るズルいアニメだったよ。ヒイラギさんには普通に泣きそうになったもんです。EDの『Alive』も好きだし、イントロを使った引きも毎回秀逸だった。ただ最終回である11話は原作の改変が目立つ作りになっており、原作の王さんは普通に転送で消えるのだが、消える前に撃たれまくるアニメのアレンジは素直に良いとは言えない気がする。スイが悲惨な状況を見て吐きそうになるシーンが無かったり戦いが終わった後の雰囲気も軽いものになっていて、漫画ではあまり感じなかった俺TUEEEみたいなノリが前に出てしまっているんじゃないかなぁと。つまりは原作の方がさらにおもしろいしキャラデザも良いよ。

 

 

『マギアレコード』


TVアニメ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」PV

まどマギの外伝として作られたソシャゲをアニメ化したやつ。カメラワークや劇伴が良いし、出てくる女の子がかわいすぎて全く退屈しなかった。ただいかんせん、背景に直接的な表現の字を映したり、魔女結界でもないのに超現実な背景を多用しすぎだとか、演出があまりにも露骨な回とちょうど良い回の差が激しくてダサかった。原作やってる人なら分かるだろ?みたいに細かい説明を省いて突然ドッペルとか合体技を導入してくるのもメンドクセー。ウワサを認識しないと使い魔みたいな奴らの存在に気付けないって設定はなるほどなと思ったけど、それが明かされるまでは登場人物がマヌケに見えてしまうのも厳しい。萌え豚としては最高峰だが俺の期待は何度も失望に相転移していたわけだ。

でも無印キャラの扱いに大した不満は無くて、まどマギ10話で皆と心中しようとしていたマミさんが魔女化からの救いの道を示されるとあんな行動を取るのかと興味深いものがあったし(13話の服装はアレだが)、杏子のマギウスを見限る速さとか頼もしいヤンキー感はマギレコ勢と被らない良さで嬉しくなるし、さやかの再生能力を駆使した骨まで見える戦闘シーンの迫力は最高と言わざるを得ない。おなじみの消火器も使ってたしね!薔薇園の魔女なんかも出ていたけど(なんでだ?)やっぱり雑魚扱いされていましたわ。

結局のところ1番素晴らしい要素はキャラのかわいさで、特に主人公のいろはちゃんはとってもスケベ。いろはちゃんはまず顔面が非常に良い。特徴的な赤セーラー、赤スカートとハイソックスから作られる絶対領域、腕の部分を黒で覆う姿の色合いは素晴らしいバランスだ。魔法少女衣装は実質的には肌をほとんど露出していないのだが、明るいピンクと白で構成されたフードマントの内にはボディストッキングじゃねーかと言いたくなるような薄いインナーを全体的に纏っており、色の濃い部分はタートルネックとスパッツ属性を付与させ、同じ色合いの手袋まで装備し、ベルト付きスカートとロングブーツで絶対領域も作り出しているフェチズムコンプリートだ。どう考えてもエッチなのだ。学校ではぼっちなのも良い。鶴野ちゃんの料理を50点と言ってしまえる度胸(?)もある。純粋にめちゃくちゃ優しいところも好きになるしかない。

やちよさんは19歳の魔法少女ってだけで満点だし、モデルをやっているだけあって顔もスタイルも良く服装も頻繁に変わってる。魔法少女衣装はどうしても脚を見てしまうよね。多くのものを失ってきたのに魔女化してないってスゲーなと思っていたけど、13話で実はドッペル使えました~と明かされたので普通に何度か魔女化レベルに絶望していたのでしょう。タイミングがよく分からんけど。

鶴野ちゃんは結婚して欲しい。

レナはめんどくさくてかわいかったね。変身能力もエッチだ。知り合いに内緒で「俺だけがこいつの良さを分かってる」って感じに仲良くしたいタイプ。

かえではレナのことをディスりながらも「それでいいんじゃないかな」と友情を続けていたのが凄く良かった。13話ではマルチの勧誘者みたいになってたけど。

調整屋の巨乳さんは百合媚びの香りがするけど、まぁ関係無くイイよね。

マギウスの翼のかわいい双子ちゃんも最高。姉である天音月夜の「尋問でございますか!?拷問でございますか!?」はこのアニメ全体の中でもトップクラスの名セリフだ。どちらもしない。結婚しよう。

エネルギー回収効率が悪いから相手にされないだろうけど、俺もキュゥべえと契約してマギウスの集まりに参加してえ。

他はキャラはノーコメント。 

 

お話として特に見応えがあったのは9話だ。失敗作とされたAIと、誰からも必要とされなくなった少女の友情物語で切なかった。優しさを得て強くなったアイがさなと同じ姿になったことで、ここまでアイに感情を与えたさなも失敗作なんかじゃ無いのだと感じることができたし、自分の映し鏡のようなアイと別れることが自分だけの世界から飛び出す構図にもなっていたのは素敵だった。アリナの戦闘シーンは正直なにやってんのかワケわかんないし何度も掴みかかろうとしている意図も謎で笑えちゃったし、無茶苦茶でぎこちない編集ではあったけどクセになって何度も観ちゃう。

1番印象的だったのは一応の最終回である13話で、初めて観た時にはそりゃもう驚きしかなかった。

AbemaTVで観たのだが、意味不明な暗転でセリフだけを流したり、同じカットの使い回しも多くて映像がまったく完成されてなかったんだもん。さやかとマミさんの戦いはほとんど抜けてなかったけど、ドッペル発動辺りは壊滅的でしたね。まぁ後にプライムビデオで完成版を観られたから文句は言うまい。

最後の演説を聞いていたら、搾取されてきた少女達が一丸となって挑む新しい叛逆の物語とも言える気がしてきた。

元々2期を作る気だったのは分かっていたので、13話の打ち切り感は叩くほどのもんでは無いと思うのだが、せっかくのアニオリキャラでメチャクチャかわいい黒江ちゃんをまったく扱えていなかった事には、さすがに構成がヘタクソだったんじゃないのかと言いたくはなる。

f:id:Imagege:20200419180033p:plain

感想をまとめると、俺はとにかく鶴乃ちゃんの作るメシを食べ続けたいってワケです。料理は50点でも君自身は100億点さ。

でも他にもド好みのキャラは多いし、ぶっちゃけ見た目は一番好きな黒江ちゃんが2期で見せ場を増やしたら俺は1000億点だって叫んでしまうだろう。

自分はまどマギ無印を狂信的に崇める厄介ファンの部類だと思っていましたが、普通にチョロい豚だったようです。

脚本とかに穴はありすぎるけど、キャラ萌えだけで穴は埋まるし、俺の感情エネルギーはどうだ⁉とキュゥべえに押し付けたくなるくらいには汚い気持ちが溢れてくる最高のアニメだった。

 

OPの『ごまかし』は映像のかわいさも曲も極上でサビのベースが超かっこいい。

無印の頃とはメンバーが変わっているけどClarisのEDも良曲。どうでもいいけど中途半端な顔出しをいつまで続ける気なんだろ。


ClariS 『アリシア』Music Video

 

 

 

『バビロン』


TVアニメ「バビロン」第3章「曲がる世界」直前 最新PV

去年に始まった作品だけど延長などで8~12話がこのクールに被ったので入れます。

まず劇伴が良質なので聴きましよう。

 

2話の事情聴取は圧倒的な演出力で画面に釘付けになってしまうし、曲世が映るほぼ全てのカットが男を煽っているとしか思えなくて、もう3秒で負ける気しかしない。

7話は最悪だったがライブ配信中の曲世の顔は一番良い。瀬黒さんの殺し方はマジで酷いけど、いろいろとエロいよあれは。

11話の善悪議論サミットは各国のトップを謎空間でユラユラさせながら会話もさせて単調にならないような画作りをしようと頑張っているのが伝わってくるんだけど、それでも普通に退屈だったし、トロッコ問題なんかを例えに議論していたのはショボいなぁと思ってしまった。

最終12話はアレックスまでもが意志を曲げられて自殺に向かったり、正崎が全ての罪を被って死んだことも最悪で胸クソ悪い。正崎視点で動いていたのに曲世が主人公だったかのように終わらせたのは驚いたけど、全て曲世視点でやっていたら「超能力で世界の価値観を覆してみたw」的な痛々しい話になりそう。

「善」は続くことで「悪」は終わることだという結論になっていたけど、俺としては「悪」は奪うことって言葉にしたほうがしっくりくるんだよね。7話でもそうだったが曲世愛は自分達を終わらせようとする正崎達へのカウンター的に虐殺していたし、どちらも悪であり善でもある描き方に感じた(もちろん善人と悪人の違いはあって、正崎の方が真っ当だ)

最後には曲世が生き残るけど善い者もちゃんと存在している。両方在ることが重要なのかなと。とにかく矛盾に悩み、考え続けるしかない。自分でも何言ってるか分からなくなるな…めんどくせえんだよ。

曲世愛に魅了されたいとは全く思わないし、あんな理不尽は絶対に否定しなくちゃならないんだと突き放して付き纏われたい……あれ?

 

 

『宝石商リチャード氏の謎鑑定』


TVアニメ「宝石商リチャード氏の謎鑑定」メインPV

タイトルのようなリッチさを感じられないアニメーションではあったが、上品で的確な言葉選びのセリフばかりなのは凄く良いし、優しさを貫いたり肯定してあげることの大切さや、他人への偏見とか無自覚に行われる差別や評価付けにも触れている広いテーマ性が素敵だ。まぁ説教臭いってほどではない。

一歩間違えれば同性愛になりかねない描写は多いが、ちゃんと友として捉えられる絶妙なバランスだったと感じた。何でもBLだとか百合だとか決めつけるのは割と失礼だという気付きが必要だと思いますよ。余白があるとも言えるけど、原作を大きく削っている事が未読の俺にも伝わるくらいの構成だったのは少し惜しかったなぁ。

やなぎなぎのOPは今期トップクラスに良い。宝石が街行く人々に変わっていく映像には本作の優しさが表れている。

 

 

『ソマリと森の神様』


TVアニメ「ソマリと森の神様」PV

とにかくソマリちゃんを守護りたくなるアニメ。1話から叙情的な劇伴を多用してあからさまに切なさを演出してくるので、雰囲気に負けてしまい何でもないシーンでも泣きそうになる。途中までは人間であることを知られてはいけない危機感をあまり感じられなかったんだけど、6話で語られる人間狩りや8話の回想がショッキングで一気に引き締まったし、バランスは良かったです。最終話はセリフが予想しやすい単調なところは多いが、やっぱり主張が強すぎる劇伴と、ゴーレムが魂を信じて死の先に希望を抱こうとするほど感情を獲得した尊さにはどうしてもグッとくる。ゴーレムの死まで描かなかったことは中途半端な気がするけど、想像の余地は大きいし、今まで会ってきた人達を映さない潔さも、ロードムービーとして好みの描き方だったな。

 

 

『恋する小惑星


TVアニメ「恋する小惑星」PV第2弾

いつになったら小惑星が落ちてくるんですか?と言いたくなるような平和すぎる話が続き、露骨な百合推しが鼻につく事も多く、ギラギラした話を好む俺にはキラキラすぎた。でも皆が将来のことを意識し始めてからは見応えが急に増してきて、9話で先輩達を卒業させる大きな展開もあったし、都合よく小惑星を見つけるようなオチにはせず、2人の約束はまだまだ続くのだと、未来は果てしないのだと納得を得られて、上を見上げたくなる余韻を最後に残した構成は見事。出会いと別れのバランスというか距離感が良かったし、人との繋がりに宇宙を見出す真っ当な人間ドラマでしたよ。演出もかなり強い。髪がヌルヌルしてそうなキャラデザが気になるけど女の子は皆かわいかった。百合的なモノに興味は無いが、あおとみらの関係性は極大光度と言うべきものだろう。

EDは曲としても良いし映像も意味があって上質。

 

 

ゲゲゲの鬼太郎 6期』


3分でわかるアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」みどころ@ビビビプロモーション

もう感慨深い動画だなぁ。

ずっと前からやっていたシリーズですが、最終回がこのクールに重なったので取り上げておきます。

過去のシリーズに深い思い入れもない萌え豚なので、まなちゃんやねこ娘や雪女のゆきさんや花子さんを観ているだけで幸せな気持ちになれたし(モブもかわいい)、スケールの大きい大胆な展開とか、現代に蔓延るSNSや労働などの問題をガッツリ風刺した話とか、ブッ飛んだネタ回もほとんど楽しめた。93話のヴァンパイアパニック+ループホラー+切ないロマンスの要素を詰め込んだエピソードは特に印象的で約20分でこんなもんができるのかと衝撃であった。美人な恋人の死を撮りまくったサイコカメラマンが出てくる78話もめっちゃ好み。チビッ子の性癖が歪みかねないよ。

最終回の97話はAパートの回想が長ったらしく感じてしまったけど、なにが尊厳だ腹が減るだけだと、ねずみ男が争いのくだらなさを必死に訴えるシーンではそうだそうだと頷くしかない。人間側とか妖怪側みたいな二極の間で悩める者達が苦しんでばかりだが、それでも変えられるはずだと信じ続けて生きたいし、見えない世界で戦っている何かにも気付きたいもんである。日本は人間のものだという主張で糾弾される妖怪を移民に言い換えることもできるし、ニチアサとしてはかなり攻めていた作品でしたね。結論としては、どんな意志でも肯定するけど争いはくだらねえって感じだろうか。俺は性格が悪いので、まなが記憶を失ったまま終わった方が好みだったなとか思うんだけど、まぁ10年越しならいいかなと納得した。忘れられていた間も鬼太郎はまなの言葉を信じて戦っていたと考えれば凄く良いのでね。ただ不満はもちろんありまして、結局ねこ娘は普通に生きるんかいと拍子抜けな気持ちになったりしたし、戻ってきた石動とかをもっと動かしてほしかったよ~。バックベアードを災害みたいに描いたんだからアフターで皆の団結とか復興なんかも描くべきだったんじゃないかなあと思います。尺のせいなのか脚本のせいなのか…。

 

 

『へやキャン△』


【特報】ショートアニメ「へやキャン△」【2020年1月放送開始!】

ゆるキャン△』の番外編的なショートアニメ。

しまリン登場回の少なさや、タイトルと矛盾する全力のアウトドアっぷりにより、そこそこの批判を受けてしまったらしい。『ゆるキャン△』はしまリンのソロを楽しむ価値観とか野クルの皆で楽しむ事の良さも美しく描いた視点の広さが大きな魅力だと思うけど、やっぱりキャラのかわいさも圧倒的に重要な要素であって、キャンプをするだけなんかじゃない彼女達の(どうでもいい)日常が描かれるのは大切なことだし愛おしくて仕方がないのである。皆かわいすぎるし千明とあおいの幼い頃の話も良かった。10話の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』みのあるオマージュにはかなり惹かれるものがあったので、野クルメンバーの森系ホラーが超観たくなってしまったよ。正直そういうスピンオフが一番欲しい。どの話でも俺の人生に足りないモノを約4分でコンプリートしている。ただ入浴シーンでキャラの肩とか胸の上をピンクに塗ってハイライトを付けるキモい表現を使っていたのは残念だったな。

フルだと本編より長い亜咲花の主題歌が良いね。

 

 

『プランダラ』(1~11話)


約4分で振り返るTVアニメ「プランダラ」第1クール

猛烈なセクハラや虚無にも程がある無駄なやりとりに若干引いたり、シリアスな場面での凄まじい作画崩壊に何度も失笑したりしながら観ていたもんだが、自分の中の男の子がどうしても反応してしまう女性キャラ達の脚には、一時停止して凝視してしまうくらいの魅力があったし、主人公のリヒトーを食う勢いで好感度が爆上げしていくジェイル中尉のかっこよさも褒めざるを得ない。事あるごとに股を開かせる力が働きまくっている割にはパンチラが一度も無いという妙なこだわりもあり、パンツは見えないほうが良い派の俺には非常にありがたい画が多かった。

 

 

『おーばーふろぉ』(通常版)


【公式】えぴそーど1「やわらか姉妹と入浴中」【おーばーふろぉ】

規制が強すぎるけどYouTube版ならいつでも観られるよ。

乳姉妹とその幼馴染である欲求不満大学生で展開するエロラブコメ!実の兄妹のように思っていた感情も、突然の水着混浴で溢れ出した湯と性欲には流されるしかない!3Pは無い。原作漫画はインターネットの広告で何度も目にしていたので楽しみにしていた。

ヒロイン2人がちゃんとかわいいし、主人公はメンタルが無敵で、どんな状況でも女を抱くシュールさがおもしろかったのでR18版でなくとも満足できました。そして主題歌が異様に良い。


【公式】うづほ『おーばーらぶ』アニメ「おーばーふろぉ」主題歌フル

 

 

『歌舞伎町シャーロック』(13~24話)


TVアニメ「歌舞伎町シャーロック」2クール目予告PV

ミステリーとしては駄目だと思うし生々しい部分は好みではなかったが、推理落語の珍しさとか、たまーにある鋭いネタでなんとなく途中で切れない雰囲気を継続させていた感じのアニメ。1クール目は普通に観れるってくらいの印象に落ち着いていた気がしてたけど、この2クール目には積み重ねてきたキャラの関係性の魅力がやっと発揮されてきて長屋メンバーの個人回はちゃんとおもしろかった。個人的にはマルチ商法回が強く響きましたね。最近の弟がアム〇ェイしてるので…。まぁとにかく、それでもモリアーティが出所した辺りからは惰性で観ている感覚が湧いてきてしまい、最終話なんかはモリアーティのことで号泣しているシャーロックとワトソンを真顔で見ている自分に気まずくなってキツかった。涙は多く流せばいいってもんじゃない。殺人鬼じゃない道を歩めたかもしれなかった切なさは分かるし、普通は同情できる奴じゃないけど一緒にいた時間は間違いなく楽しかったとシャーロックとワトソンだけが肯定してあげるのも別にいいんだけど、描き方が下品ってくらいに露骨で極端だった。モリの扱いはもう少しクールにやって欲しかったよ。切り裂きジャックの狂ったサイコパス描写なんかも単純な部類に入るもんだったし、キャラに限らずギャグも設定もハデにやってるだけで面白みは薄かったんだよね。EDの『パレード』は好き。


TVアニメ「歌舞伎町シャーロック」第2クールノンクレジットED映像

 

 

『虚構推理』


TVアニメ「虚構推理」第2弾PV

怪異による事件を解決する物語ってのは好みだが、肝心の推理パートは深刻なレベルでつまらなくてBGMみたいな気持ちで観てしまったし、基本的に怪異がユルいせいかホラー的なおもしろさもほとんど無く、鋼人七瀬に関しても都市伝説モノが好きな人なら仕組みや退治法が一瞬で予想できるんじゃないかってほど陳腐なうえに長い。まとめサイトからの具現化とか、相手が納得するなら嘘だろうと真実にするスタンスは新鮮だったけど、終盤には作品そのものが退屈な虚構に感じられてしまうくらいには冷めちゃった。

岩永琴子は左脚が義足で右目が義眼で体型は幼く非処女でもあり、彼氏の桜川九朗は不死で未来決定能力持ちで痛覚を失うほどの実験を受けた過去があるという…一部の層からハンパない需要のありそうな属性モリモリのキャラ設定が何よりも凄かった。とはいえ俺には紗季さんとか巨乳ねーちゃんキャラの方が性格もキャラデザ的にも惹かれるモノが多かったので、岩永で高まることはほとんど無かった。最終話で見せつけられたような、めちゃくちゃクールにラブラブしてる関係性にはマジで憧れる。

 

 

『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』


TVアニメ『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』第2弾PV

ノンストレスでノンダメージなアニメと宣伝されていたもんだが、何の躊躇もなく今期ワーストであると言えるストレスフルな作品でした。

正直なところ女の子の顔はかわいいし、アクションのアニメーションは無駄に迫力満点で、RPGをやったことがある者なら共感できるであろう小ネタも面白みがあり、中盤くらいまでなら「アタシ強すぎ!w」な態度にもポルノ的な気持ちよさを感じられて楽しめてはいたのだが、ギルド結成で「ウチら強すぎ!w」と調子に乗り始めてからは全てが茶番に思えてきてしまい、実際に上位ランカーを圧倒し始めてからは俺の気持ちが完全に怒りへと極振りしてしまっていた。

要塞並みの最強防御設定が新鮮で魅力であるということは分かるけど、終盤には攻撃に関しても最強と化してしまうし、キャラ自体の魅力が紙並にペラペラだし、物語性も皆無で生理的に不快な存在でしかなかった。サリーもキツい。観ている間の獄中感は去年の『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』をも超える苦しみだった。相対的に全てのバランスが巧かった『ダーウィンズゲーム』の評価が上がる。

ぶっ壊れたゲームシステムに呆れて見限る者が描かれるわけでもなく、誰もが「しょうがないやつだな…」とメイプルを持ち上げるだけという寒気がするほどの気味悪さよ。ったく…お前は俺を真顔にさせる天才だな。ゲームは楽しくやるものだと言っているのかもしれないが、そもそもクソゲーなのが致命的だった。こういう俺TUEEEをはき違えたようなご都合主義の連続はつまらないだけだ。美少女だから人気が出たと言われがちだが、俺はむしろ主人公がしゃらくせえ男で露骨に力を振りかざしていたほうが吹っ切れて観ることができた気がするし普通に爆笑していたと思う。

炎帝のミィさんのかわいさと、普通の見た目を極めた崩剣のシンと、ペイン達が最強っぽいスキルの名前を叫んだ(だけの)シーンは高く評価したい。

本当にキツかったけど、2期も観ます。

 

 

というわけで、 本当に…素晴らしいクールだったぜ(鳴瓢秋人)

ウイルスが流行った影響(だよな?)で作画が不安定だった作品がそこそこあったし大変なクールだったとは思うけど、やっぱり未完成の作品でも世に出すしかない風潮はどうかしている。春アニメはいくつか延期するらしいね。倒産するアニメ制作会社が出てきそうで不安しかない。

書いていて思ったが、やはり俺にはアニメのサイクルは速すぎる。傑作だろうがクソだろうが、もっと長く1つの作品を引きずっていたいのだ。流行りやオタクの世間体みたいなもんを意識して焦らされるのはもうゴメンだ。何本観ようがなんだかんだ記憶に残ったもん勝ちですからね。これからはさらに厳選する極振りの姿勢でアニメを観ていきたい。

ID:INVADEDの感想(ネタバレありの世界)

思い出した…俺は穢井戸(けがれいど)。暇人だ。俺は視聴したアニメ、「id:INVADED」の感想を書かねばならない。

 


ID:INVADED イド:インヴェイデッド Official Trailer 02 / OP : Sou “ミスターフィクサー MR FIXER”

連続殺人鬼の殺意から作られた世界(イド)に入って謎を解く名探偵、黒幕の連続殺人鬼メーカー…耳にしただけで最高と分かる設定だ。舞城のことはよく知らんが、『ザ・セル』『デジャヴ』『ミッション:8ミニッツ』『インセプション』『ハンニバル(TVドラマ)』みたいな作品を好む俺にはド直球。良いとこ取りにも程がある。

でもそんなSFミステリー(舞城さんはミステリって表記に拘りがあるらしい)な部分よりも素晴らしいものがある。それは死体だ。イドが形成されるとデフォルトで配置されるカエルちゃんという名の美少女の死体だ。黒髪ロングで緑目で白ワンピースだ。名前の由来は井の中の蛙などからきているのだろう。1話を観た時に一番心を惹かれたのは間違いなくカエルちゃんの刺殺体だった。あと生脚。

後に出てくるバラバラのカエルちゃんも、銃で胸を撃たれたカエルちゃんも、浮いてるカエルちゃんも、大量出血で肌が暗めになったカエルちゃんも、落雷が直撃したカエルちゃんも、砂漠で死んでるカエルちゃんも素晴らしかった。焼死体だけは残念だったよ。

俺のPCにカエルちゃん専用フォルダがあるのはここだけのヒミツ。f:id:Imagege:20200415003820p:plain

1話は視聴者を置き去りにする勢いの情報量が良く、掴みから完璧。挿入歌が流れる組み立てシーンは超かっこいい。カエルちゃんの生脚だけが見えてる画とか、本堂町視点でワクムスビを見せてるけど本堂町の脚に目が行ってしまうカットとか、腕がバラける時の音がマジで好き。まず脚フェチはここで視聴継続を決めるだろう。別にこれから脚フェチ向けの画があるわけじゃないんだけども。

2話はイド内の本堂町がとてもかわいい。酒井戸もちょっとかわいい。全話観た後に観直すと、終盤に繋がる言葉が多かったのだと気付けてビックリですよ。

3話は嵐とかドグマって言葉がサラッと出てくるし、かつて仕事にかまけて家族を救えなかった鳴瓢の後悔が判明するのも重要で、カエルちゃんが出現してから死ぬまでに少し時間があるという情報も最終話のあるシーンに効いてくる。花火師を自殺に誘導するシーンは後ろに家族の写真を映していて非常に背徳的だ。花火師は社会風刺系アーティストを気取っていたけど、幼稚な破壊願望や優越感を満たしたがっている自分の薄っぺらさを必死に誤魔化していたって感じの、1話完結回に相応しい小物であった。

4話はカエルちゃんがナンセンスな焼死体になっていて残念ではあるが、穴井戸が花火師のイドに入ったアバンで良質なカエルちゃん要素を摂取できるので充分だろう。ただ他に入ったらしい6つのイドも見たかったな。模倣犯のイドはハデだったし鳴瓢と酒井戸の魅力が3倍くらい増すので最高ではあった。所長にどうせ殺人鬼やろなんて扱われた後に酒井戸の優しさとかっこよさを全力で見せる流れがたまらん。でも娘と重なるような少女を助けられず、犯人の動機も浅ましくて胸クソ悪さが残る。最後の走る本堂町はかわいい。

5話は一部で人気の高い墓堀り編の前半で、キッスで動揺する本堂町がバカかわいいだけでなく、いきなり始まる落下はイドパートの導入の中でも一番イケてると思う。恋に堕ちてるみたいなものだろうか。重力の基準が意味不明だったのは気になる。

6話は5話のかわいさを忘れさせる容赦ない本堂町にゾクゾクするし、電車のイド内が画的に最高。酒井戸がおせっかいおじさんみたいな感じなのもおもしろい。どこにも辿り着かない堂々巡りな井波のイドに浸ってしまって涙を流す酒井戸の姿は最終話まで覚えておくべきシーンだ。百貴さんが「俺自身もこの世界をこのまま眺めていたいってのはおかしいだろうか?」とか言っていたのは、ぶっちゃけ可笑しかったな。俺も好きですよ…ああいうの。

7話はついに鳴瓢のイドが舞台となり、初っ端からスーツ姿で死んでいる鳴瓢が切なかった。綾子も椋も鳴瓢に気付くことは無かったんだよな。雷は復讐心を表していると考えるのがしっくりくる。聖井戸のキャラデザはある意味変態的でめっちゃ良い。ただ事件ではなかったし、聖井戸自身や推理にも面白味が薄い回だった。

8話は穴井戸と酒井戸の妙に仲のいいやりとりとかキャラ萌えが楽しかったって印象。穴井戸は知識は大したことないけど名探偵であることは確かという謎の頼もしさや、人を指さして笑う仕草も好き。富久田の「普通一冊のミステリに名探偵2人は両立しないわけ」なんてセリフがあったが、本作はどう考えても普通じゃないし、『名探偵コナン』の劇場版みたいに名探偵が何人いても楽しいからOKって感じになっていましたね。

そして9話は酒井戸が過去の鳴瓢としてイドの中のイドに入り、家族の悲劇を回避しようと奮闘するだけでなく、満を持して飛鳥井木記が登場する最高の回なのだ。もう2020冬アニメのベストガールは彼女以外ありえないなと確信したよね(嘘、ナナニジの斎藤ニコルと迷った)。本堂町も東郷さんも凄く良いけど飛鳥井さんが圧倒的すぎる。常にグロッキーでかわいいし、夢の中で殺人鬼の殺意を理不尽に押し付けられ続ける体質が本当に酷くてメチャクチャ興奮した。描写的には殺人鬼たちが絶頂を伴ってないように見えるんだけど、実際はあんなことやこんなこともされてるんじゃないのかと…想像を膨らませて怒りと哀しみと興奮で頭がグチャグチャになってしまいます。本当にごめんなさい。

綾子の自殺も良い絵であった。俺は真面目に観ていたファンや鳴瓢に殴られても仕方がないと思う。

そして10話では「顔削ぎ」「舌抜き」「股裂き」「腕捥ぎ」と、俺をワクワクさせるミラクルワードがたくさん飛び出したんだけど、どいつもこいつも出オチになったのは少し残念でしたね。でも鳴瓢が自殺に追い込んでいた奴らが全員分かった。世間の10話の評価は絶賛の声ばかりだった印象があるけど、俺としては非常に惜しいという気持ち。評判の良い回想の映像は確かに素晴らしかったが、椋の死体をわざわざ二度映したカッティングに疑問はあるし、挿入歌のセンスもイマイチかつ、五月蠅く感じて泣けなかった。失ったはずだった警察官とか夫とか父親としての人生をイドの中で1年以上も経験することができたり、イドである事実を突きつけられても必死に否定する哀しさとか、やってることは超好みだったから余計に悔しい。「生きてきたんだ!」ってセリフは本当にグッときた。鳴瓢が「お前を忘れてたよ」と富久田を殺そうとしていたのに、砂漠のイドに戻った酒井戸が「はは…変な奴」って穴井戸に笑っていたのはニヤニヤしちゃうね。流砂の中にあった鳴瓢の死体はまさに地獄から抜け出せなかった者の成れの果てだ。

ラストの「ドグマに落ちます!」「これがイド嵐…」ってのは3話を覚えていないと突然の謎ワード連発に思えて笑いそうになってしまうな(初見時は覚えてなかったので笑っちゃった)。

11話では本堂町が、空いた穴も自分の一部で空いているのが本当の自分的なことを語っており、たぶんそれが本堂町小春というキャラの答えになるんだろう。何かが欠けているとか未完成の者が答えを探す物語だったのかなと思う。本堂町は穴が空く前からネジが飛んでいたっぽいので(イドもずっと荒野だ)誰よりも掴めないところがあるんだけど、実は穴による解放に感謝しているのかもしれない。

富久田は穴そのものに執着していたわけではないし、衝動的に穴を空けていたわけでもない理性的な殺人鬼だったからジョン・ウォーカーの安っぽい誘いにも乗らなかったとのことで、殺人鬼とはいえ一応かっこよかったな。富久田のイドのジョンウォーカーがワンパンで倒せるくらい弱かった事にここで納得できた。

12話は本性を現した局長がイド内でめちゃくちゃ調子に乗ったりするけど、ここでも富久田がかっこよすぎて全てを持っていくので本当にズルい。酒井戸が鳴瓢であることを思い出してイドの中の家族と目が合うのも良い。挿入歌の使い方は一番良い回かも。本堂町は頭に穴が空いたことで、欠けていたりバラバラになったモノの完成された形が見えてしまう力を手に入れたらしく(パズルゲームとかやれるのかな?)(廃墟とかで床の綻びに気づかず落ちてそう)、それを聞いた瀕死の富久田は、バラバラだった自分のイドの世界も君の中で完成する的なことを言って望んでいた通りに死んでしまった。彼の心理は正直よく分かっていないが、本堂町が自分の穴を受け入れたように、自分が気付いていなかったバラバラの世界を認めて(もらって)穴を埋めたかったのかもしれない。本堂町の力が都合良すぎるけどロマンチックな関係に思えてくる。富久田の好きな「3」って欠けてる感が凄くて、本堂町は「8」が好きそうだな~とも思ったり。

数字に悩んで頭に穴を空けた設定の元ネタはダーレン・アロノフスキーの『π』なのかも。

井波は外道だがイイ女だった。7話で富久田と鳴瓢に引いていた瞬間がチャームポイント。ジョンウォーカーに刺されるシーンは最高としか言いようがない。もちろん絵的にだ。ジョンウォーカーに刺されることが数田の殺意=愛が届いたみたいに捉えることも可能かもしれないが、それだったら井波の最後を哀しげに見せる必要は無いだろう。彼女は結局、手を伸ばそうとするだけで終わったのだ。

的外れかもしれないが、井波は数田が好きだけど本質的には恋に恋をしているタイプで、届かないまま終わったああいうシチュエーションには割とアリだと思って現実には戻ってこないんじゃないかと思う。大量の電車が同じ方向に走ってるイドが井波の更新されたイドだと一部では言われているけど、最後まで数田を求めた行動は一貫していたし、あれほどの変化はさすがに極端すぎて違うんじゃないのか?

 

※追記

BD BOX 上巻の特典小説を読んだよ。

井波さんは元カレと肉体関係を持っていたり、数田に何度か暴力を振るわれていたり、墓掘り動画を観ながら自分を慰めまくっていたと分かっただけでも最高でした。

アニメ本編は殺人鬼の衝動から性欲を排除したような描き方になっていたと思うけど、井波さんの心の内はオ〇ニーやセッ〇スでいっぱいだったようです。恋愛も自慰みたいなものだったんじゃないか?数田の穴に突っ込んで殺したがっているうえに殺されたいとも思っていた辺りが、めんどくさいオタクみたいだなと少し共感。性癖が歪んで記憶も歪んで支離滅裂。最後の文が中学生っぽくてかわいかった。

 

最終13話は開幕からイドが超イケてる。真っ赤な水に巨大な赤子とサメがいるとか、これこそ推理の舞台になって欲しかった。この作品にはずっと猟奇的なイドを求めていたんだよな。

そしていろいろあって局長はイドの中のイドで捕まりましたとさ(雑)。少しモヤモヤするけど局長にとってはかなり屈辱的な最後なんだろう。そこでは富久田も井波も生きているわけだが、良い事なのかどうか複雑だ。

「殺人鬼のルールは自分自身にも同じ形で向かうんだよなぁ…」と、この作品独自?っぽい殺人鬼論は意味があるんだろうけど拍子抜けにも感じる。今更だが他人を殺人犯にしたり自分に返ってくる辺りに黒沢清の『CURE』っぽさがあるなと。あれも解放を描いているところがあると俺は解釈している。

Bパートは百貴のターンになって特殊スーツを着た百貴が飛鳥井さんを説得するわけだが、百貴に気付いた飛鳥井さんがペタペタ寄ってきたのがめっちゃかわいかったし、銃で死のうとするのもかわいかったね。飛鳥井さんの謎スーツは局長の趣味なのかどうか気になるんだよな。まぁとにかく、百貴は警察官として、酒井戸は名探偵として彼女を救おうとしている姿がかっこよすぎるんですよ。飛鳥井さんが水の中へ戻る前に、今までのような殺意なんかじゃない酒井戸の純粋な想いから見えたウユニ塩湖なシーンは美しすぎた。

まだ救われないのは辛いけど、囚われ続けるのはヒロインとして完璧なので俺は大好きですよ…。俺は偏執に囚われてしまったらしい。

でも百貴は最後までパッとしない気がするので、もう少し日常的な側面の掘り下げなどで上司感を薄めたり、鳴瓢とは対比的な現実側の主人公みたいな見せ方を強くしてくれていたら、最後の活躍に唐突さを感じないで済んだかもしれない。

本堂町が富久田の死に「涙の一粒くらいでこの人には丁度だと思います」と言っていたのはかなり良かった。アイツはそういう扱いでいいんだよな。鳴瓢も「泣ける相手がいるうちに泣いておけ」ですからね。あの3人の人殺しの関係性は本当に奇妙で、美しいほどに不完全。

鳴瓢はイドがそうなったように雷が去って空っぽになったから、酒井戸としてカエルちゃんを助けようとすることが唯一の役割になって、飛鳥井さんもせめて誰かの役に立てるようにと救われることを信じながらカエルちゃんとして殺され続けるのだ。酒井戸は名探偵だが言ってしまえば名探偵でしかない。犠牲者として出現するカエルちゃんがいなければ彼の存在に意味はない。助けたいという意志すら思い出せない。そこが魅力でもあるんだけど、役割を実行するだけの彼らがそんな残酷な属性から解放されて顔を合わせられたら、それは間違いなく素晴らしいことであるはずなんだ。カエルちゃんが死ななくて済むようになったら鳴瓢は今度こそ家に帰るのだろう。ついでに飛鳥井さんの親代わりみたいな存在として一緒に暮らす事になったら最高だろうな。一刻も早く救われることを願っていますよ。いやマジで…。

 

一応ビミョーに感じたところはある。

推理モノだけど突然どんでん返しが起こってもおかしくない作風だから、どうせ後で明かされるんだろと冷静になっちゃって、観ている間は考える気にならない。難しいというよりはめんどくさい。結末から作っているような感覚が強かった。毎週1話ずつ観ていくよりも一気見したほうが良いと思う。犯罪心理や世界設定を曖昧に描いてもファンが考えてくれるだろ的なやつに嵌められてる感覚があるっちゃあるし、過剰な解釈に至るしかない部分が多い。

それでもやっぱり、時間を使って考える価値は十分にあると思える作品でした。そもそもメッセージ性なんか分からなくても、すげーエンタメやってるので楽しめちゃうのだ。カエルちゃんの存在だけで満点の傑作。

全話観た後に時間を空けてからまた観ると情報がスッと入ってくると思う。たぶん。

 

続編は無くてもいい終わり方だったけど、既に続編扱いの漫画版が存在するので俺はそちらも追いかけていくつもりだ。カエルちゃんの死体がやっぱり良いのでね。

 

OPは歌い手感が強いなとは思うけどめっちゃ聴いちゃう。

EDはなぜかMIYAVIが去年に出したアルバムの一曲だが、めちゃくちゃカッコいい。曲のクオリティが圧倒的。

 

BD特典のオーコメでは、ここの作画やだな〜とかめんどくさかったって言いまくっててウケる。富久田のイドの中でギャルゲーやってるやつがいるとか、富久田は「たこや」がどんだけ印象に残ってるんだよとか、実況しがいのある細かいツッコミどころも多いんだよなw

 

これで終わるけど何か思いついたら追記する。

アニメがある、インターネットがある、そこで自分が何者か思い出せ。何者でもない人にも何かしら意味があるはずだ。たぶん!

2019年バーチャルなアーティストの音楽

2019年は多くのバーチャルアーティスト(アーティストと言えない人もいるけど)が多彩なサウンドとMVでこちらの世界に存在を示してきた。VTuber楽曲大賞なんかも開催されたし間違いなくVの音楽シーンは形になったと思う。

2020年になったこともあり勢いの加速は必至だが、このまま埋もれて聴かれなくなってしまう曲もあるんじゃないかという危機感をなぜか俺が感じてしまったし、普通に記録もしたいのでここに書く。まぁこのブログが埋もれているので布教にはならないと思うが。

とりあえず気に入ったものを褒めたり厳しめに紹介したりします。ライブなどのイベントには一切行かないタイプなのでそういう文脈は語れません。載せる順番に意味はないです。

 

 

 

Kizuna AI


Kizuna AI - AIAIAI (feat. 中田ヤスタカ)【Official Music Video】

アーティスト衣装は脚が長く見えて最高すぎるな。左肩からも目が離せん。アイちゃんが映る全カットを額縁に入れて保存したい。転調後は暗転も音も歌もダンスもアイちゃんの表情も何もかもが好きすぎる。


Kizuna AI - Sky High (Prod. Yunomi)【Official Music Video】

バカみたいに目を見開いて観てしまう。アイちゃんの全てを目に焼き付けたすぎて瞬きなんてできやしない(するけど)。手を追うカメラワークが好き。ぴょこぴょこもかわいすぎるんだよ。曲はドラム関係が良すぎるしYunomiらしさ全開でめちゃくちゃアガる。歌詞は意味深かつ「揺蕩うタイム」などの語感の良さも最高でめちゃくちゃ好き。

アイちゃんが歌っていることを考えると少しだけ興味深い歌詞。

イントロから良いし超ポジティブなメッセージ性には元気出る。


【特別衣装でラップしてみた】かっこいいから見て!!!【チーズおかき】

古いけど新しい不思議なラップ。いくらなんでも衣装が良すぎるので動画は絶対に観たほうが良い。これを観ている時だけは俺の2019年ベストトラックはこいつ。

 

アイちゃんがVMZというバーチャルアーティスト専門の音楽番組を始めたから光の当たる曲が増えていくのかもしれないが、一回目のヒットチャートで20枠のうち3枠をにじさんじで埋めるという残念な結果を出してしまったので、もう少し工夫が必要だろうなと思ってしまった。シーン的に考えて、ランキングが月単位で大きく変わるとは思えないし被りまくりそうな予感がある。

 

 

somunia

歌詞で描かれている感情のようにいつまでも浸っていたい曲。現在MVは無いし広がりにくさはあるけどVの音楽の中では1番好きかもしれない。俺は夢の切なさを描いた歌詞だと解釈したけれど、somuniaちゃんは別のテーマを考えていたらしい(CFリターンの解説で語っていたので一応詳細は伏せる)。皆も好き勝手に解釈していこうな。

somuniaちゃんはインターネットにある何処かの部屋にいる存在ってのも最高だし、Twitterで時々発している鳴き声的な意味わからんツイートすら可愛くて仕方がない。

たしか彼女を知ったきっかけは… Spotifyのプレイリストだった(突然回想に入るやつ)

フォローしていたミカヅキBIGWAVEの曲がリストに入ってきたので聴いてみたら、珍しく完全オリジナルだしボーカルもヤベーぞとなり、一気に追究したもんです。『 秘密のメリーゴーランド』のsomuniaは2番目くらいに好きかもしれん。『Aquarium Nightも傑作。

そこからはもう熱が収まることは無く、「somunia level up project」という名のCFには45000の経験値を捧げ、ATMならぬメタル系スライムみたいな気持ちを感じるほどになっていた。好きな音楽は物理的にも所持していないと気が狂いそうになるタチの俺は、入手を諦めかけていた昔のCDが手に入るとなればやるしかないだろうと15000以上はすぐに確定させていたのだが、45000の経験値を出せば名前入りボイスメッセージまで付いてくるとのことで、思い切ってやってやりましたよ。名前入りメッセのシチュエーションは「おはよう」「おやすみ」「おつかれさま」から選ぶことができ、somuniaちゃんといえば「おやすみ」だろう!と2秒くらい考えたのだが、逆に「おはよう」で夢から現実に引き戻される感覚を味わいたいなという歪んだ理由が浮かんだので「おはよう」を選択した。しかも名前の指定はハンドルネームだ。もちろんネームクレジットもハンドルネームだしインターネットに生きすぎてるなと不思議な気持ちになったりもしました。

somuniaちゃんは 『fable in sleep』のCDを通じて、音楽をCDで手にすることの価値を示そうとしたらしいのだが、確かにあのCDには、ネットも消えた終末世界を旅している途中で見つけたくなるような魅力がある。何言ってんだコイツと思うかもしれないが、そういう感じなのだ。

「backword」は長いけど飽きない音が続いておもしろいし、『merrow』や『non player girl』は独特な世界観がおもしろい。『Dreamin’ Tea time』はEPの主軸と言える歌詞と優しいメロディが大好きでかなりお気に入り。somuniaちゃんの夢の中の存在になって目覚めと共に忘れ去られたい。俺は本当に悪いファンだしもう駄目かもしれない。

まぁとにかくテーマがほとんど一貫しているので、EP全体(できれば過去の曲も含めて)で楽しむとさらに奥深く感じられるような気がしなくもない作品ですよ。

 

EP以外だと『夏を待ちわびて』も良かった。Khalidの『Talk』(俺の2019洋楽ベスト)みたいなトラックでフロウには日本語ラップらしさがある。

 


twinkle night feat. somunia - nyankobrq & yaca

そして何よりも忘れてはいけない曲が『twinkle night』!

yacaのラップが秀逸で、Filmarksなんて言ってるリリックは初めて聴いたよ。

somuniaちゃんのフックとラップパートはそのうちガンに効くようになる。

これからの活動が本当に楽しみだ。

 

これは余計な㊙情報なのですが、何らかの記念に公式絵師がパンモロイラストを投稿した事件がありまして、その時はさすがにコンテンツごと失望しかけて保存したんだけど、お叱りを受けたのか削除されていましたね。二次創作ノリを公式で発揮してしまうキモオタ気質の恐ろしさを学んだよ。

 

 

AZKi


【8thオリジナルソング】いのち/AZKi【AZKi WHiTE】

曲も最高だしバーチャルの身で歌うからこそ響く歌詞も最高。

1st ALBUM『without U』は激しめの前半にうーん…となってしまったのだが、『ちいさな心が決めたこと』の素晴らしいイントロで一気に惹かれて最後まで好みの曲が続いてくれた(Remixはナシで)。

ちいさな心が決めたこと』はイントロ大好きだし最後まで曲も歌詞も最高ですけど、『リアルメランコリー(これも最高)』や『from A to Z』『いのち』などの後に聴くとエモさ倍増ってやつでして、アルバムの吹っ切れたような勢いに納得もできるしAZKiスゲーってわけですよ。

世界は巡り、やがて君のものになる 』は途中から響く低音とかサビがめちゃくちゃ好き。
Starry Regrets』も良い。俺にはAZKiちゃんのバラードがかなりハマるっぽい。

 

 

YuNi


YuNi MV「Write My Voice」from 2019.4.30 - 5.1 LIVE

キャラデザのかわいらしさと笑顔の守りたさが至高。

kzの曲だけあってかなり盛り上がるし飽きない。

アルバム全曲良い。


YuNi MV 「Beautiful World」

ポニテも歌も良い。


Neko Hacker - Erased feat. YuNi

個人的にはNeko Hackerの曲で1番良い。

 

 

ミディ


【Future x Garage】ミディ - コンピューターミュージックガール【Music Video】

ダンス中はカメラの位置をもう少し下げたほうが良いんじゃないかと思えてくるけどかわいい。

フューチャーガラージというジャンルは初耳だったけど、あらゆるジャンルを混ぜた感じでカッコイイしボーカルチョップはクセになる。シンプルな歌詞と曲の短さも良くてダレる瞬間が無い最高なダンスミュージック。彼女が投稿している曲作り動画を観ていると、Studio One 4 Professionalを買って1年以上放置している俺の心によく響く。

良い意味で「どこかで聴いたことある」の連続な『PURE SCORE』も好き。

他の歌もインストもイケているのでアルバム単位で聴くとより最高です。

 

 

ときのそら

なんというか真っ当な良い曲。それ以上の感想は出てこないけどかなり好き。

2019年はメジャーデビューやドラマに出演までしていたよね。

四月一日さん家の』は映像作品としてはイマイチだと思うけど、初のバーチャルドラマなので新鮮ではあったし奇妙な話ばかりで良いからナメる前に観ておくべきですよ。


【ときのそら×キノシタ】Dream☆Story【オリジナル曲・キャラソン】

愛らしいね。

高音が凄まじい『夢色アスタリスク』とかも良いし『IMAGE source』という曲もかっこいい。


【水着で踊る特別版MV】VTuber事務所「ホロライブ」公式曲第1弾『ShinySmilyStory』試聴動画 【 #ホロライブサマー 】

フルではないけど映像がとんでもないですよ。 

 

 

花鋏キョウ


蒼に躊躇う - 花鋏キョウ MV

楽曲もボーカルも極上。タレ目がかわいいし良い意味で見た目がシンプル。ただMVは退屈かな。

バーチャルを演じているタイプなので推す気にはならないがオリジナル曲はチェックしていきたい。


【オリジナル楽曲】Re:A projecT 『徒然Pieces』【Re:AcT】

花鋏キョウは参加してないけど、同じRe:AcT所属タレントによるユニット曲もサウンドとボーカルが凄い。角が生えてる巨乳の方は度重なる契約違反の末に解雇されたらしい。

 

 

ミライアカリ 


ミライトミライ/ミライアカリ【オリジナル曲】

デフォルメ化が似合う。割とマジでVtuverソングとしては最高の歌詞と曲だと思う。

とんでもねえ番組だった『バーチャルさんはみている』の放送があったし、2周年生放送で「心がちぎれそうなくらい泣く日が増えました」とショッキングな胸中を打ち明けたり、所属していたENTUMの活動終了などもあって大変な1年だったと思われるが、本人曰く2018年より皆との思い出が増えたらしい。いつまでもアカリを放ち続けて欲しいもんです。

 

 

ルキロキ


ルキロキ オリジナルソング「ルキロキ☆ラッキー」Music Video

イイカンジ!!

かわいさ極めすぎ。9月に異界へ帰ってしまったとのことで…曲以外の事は何も知らなかったけど寂しいもんですね。

 

 

花譜


花譜 #29 「quiz」 【オリジナルMV】

俺の中だけで開催された「街の中ですれ違って振り向いたら消えていて欲しいバーチャルシンガーランキング」と「毎日一緒に下校する仲だったが高校卒業と同時に疎遠になりたいバーチャルシンガーランキング」で見事1位に輝いた花譜ちゃんです。

動画に現実の景色を使用するだけでなく、日本のどこかにいますよという事実も一切誤魔化さないスタイルでありながら、バーチャルとしての実在感も保たれていると感じられ、ある種の到達点なのではないかと思えるほど完璧なバランスの次元に彼女は存在している。

1st アルバムの『観測』は2019年トップクラスのクオリティで、俺はCDをαもβも購入してしまいましたよ。後にリミックスアルバムであるγも出たけれど、残念ながら俺は原曲至上主義者で聴きすぎた曲のRemixにはアレルギー反応が出がちだし、Trailerを聴いても惹かれなかったからスルーしちゃった。『夜が降り止む前に』は聴いたけど悪口しか思い付かなかった(ごめんなさい)

まぁとにかく花譜ちゃんは上質な曲ばかり出していたからベスト選びにはかなり迷った。『過去を喰らう』は曲の勢いとMVが最強だし、『エリカ』や『そして花になる』は聴き入ってしまう曲と歌唱が最高だし、『雛鳥』の切ない歌詞もたまらんし、『未確認少女進行形』と『不可解』は物凄くキャッチーだし、『忘れてしまえ』は全要素がとにかく好み。

そんな中でも『quiz』は、音も構成もかっこいい壮大な雰囲気の曲と儚げな歌声と力強い意志を感じる歌詞の組み合わせが何よりも最高だったし、MVは何かが始まりそうな時間帯の景色に、顔面が良くないと許されないだろってほど色々な表情を見せまくってくる映像で何度観ても飽きない。

 

 

理芽


理芽 #05 - ユーエンミー (Official Music Video)

花譜ちゃんと同じKAMITSUBAKI STUDIOの理芽さんも歌と見た目が素晴らしい。イントロやアウトロとかテンポが凄く好き。

 

 

周防パトラ

声と歌詞だけでも凄いってのに、かっこよくて、かわいさもあって、音のおもしろさも最高なスゲー曲ですよ。音圧高い気はするが。正確には2018年の曲に入ると思うけど、ちゃんとした形でリリースされたのは2019年だし、どうしても載せたかったので入れた。
ハートサーモグラフィー』『ラムネ色クレーター(めっちゃ好き』『シュガーホリック』も良かった。

 

 

蒼月エリ

歌の素晴らしさにはもちろん、かっこいい作詞作曲を務めた周防パトラの万能さにも驚く。ベストだと言う人も少なくなかった曲だ。これもリリースでいえば2019だから入れた。

こちらもハニストメンバーで作詞作曲が周防パトラ。良いよね。

トリミングアイランド』はボーカルがうーむ…って感じではあるが悪くない。

 

 

 KMNZ


Augmentation (feat. Moe Shop) / KMNZ [Official Music Video]

『KMNVERSE』の収録曲も良かったが、Moe Shopのエレクトロ・サウンドkawaiiを出されたらベストにするしかないだろう。

『KMNVERSE』では『OPENING』や『GALAXY』とかソロ曲も好き。

Home Sweet Home』のLIZもかなり良い。

彼女達をインターネットで初めて目にした時には普通にナシだなとか思っていたもんですが、オリジナル曲を出し始めてからは手のひら返しまくってクラウドファンディングに15000円も捧げたくらいにはアルバムが欲しくなっていた。そこまで出しているくせに、バーチャル設定が作り込まれているとは感じられないのでバーチャルとしての2人にはあんまり興味が湧かないし、もう普通にこっちの世界の住人じゃんって感じだ。Twittterでは「ただのツイオタクじゃねえか!(特にLIZ)」とか思ってしまったのでフォローすらしていない。とはいえCFリターンにあった2人の出会いを描いたボイスドラマには「おいおいおい!」と高まりはした。変なファンもいるもんだな。

 

 

燦鳥ノム


Life is tasty!/燦鳥ノム【オリジナル曲】

Bメロで「じ、じんの曲だ~!」ってなる。聴いただけで水分補給した気分になれるほどの爽やかさ。

サントリー公式Vであることもキャラ的にも安定感がハンパないし、ヤスダスズヒトのキャラデザも個人的にはポイント高い。こんなにかわいい120歳がいるだなんて世界は広いな!水の国がどんな次元に存在するのかとか、Vの身体を手に入れる前は肉体?があったのかなど気になる部分は多いけども。


君にルムウム/燦鳥ノム【オリジナル曲】

かわいいね。これが清楚ってもんですよ。

 

 

アザミ


メリー・ゴー・ラウンド・アパート /アザミ

声めっちゃ好み。歌詞の言葉選びも作曲センスも最高。

 

 

HIMEHINA


HIMEHINA『ヒバリ』MV

このMVと歌詞は何なんだ?実は重い過去を背負っていたりするのか?

なんで似合うんだよってほど意外な純白のドレスと楽曲の美しさがズルい。

コメント欄を見てボカロ曲を考察しまくっていた学生時代を思い出したよ。


HIMEHINA『 ヒトガタ 』MV

これも「ヒバリ」と同等に好き。

『バーチャルさんはみている』の本編を観た後の何とも言えん気持ちをいつも浄化してくれたので「お世話になりました」って感じの思い入れがある。

Vtuber楽曲大賞で楽曲部門とMV部門で1位になったのもそこそこ納得できる異様なかっこよさだ。MV部門に関してはマジで妥当だと思う。ヒメヒナ個人の重そうな物語とバーチャルだからこそ説得力のあるテーマは興味深いし、広大なバーチャル空間もダンスも見応えがあり、時々ふざけているのもキャラを活かしていて楽しい。

琥珀の身体』は物語性が強すぎるけど良い曲だし最後の息遣いは超良い。

 

 

星宮とと

意外にもバンドサウンドが1番美味しかった。

ネオンライト』とか『純粋』とか、音の気持ち良さならトップクラスの曲ばかり。

Housewarming』や『Take Me Out』も快楽性バツグン。原曲至上主義の俺も唸るRemixも数曲ある。

でも個人的には、この曲調でこの長さか~と思ってしまう曲が多かったりもする。


リンクロット 星宮とと×TEMPLIME×つづつ

今日も今日とて引きこもりなのに雑踏みたいな音から始まるのがおもしろい。ウインクも最高。めちゃくちゃかわいいな。

『夏を待ちわびて』でsomuniaちゃんとコラボしたラストラのトラックも星宮ととちゃんのラップも最高~!

 

 

Maya Putri


Maya Putri - Nada Nada Cinta (Official Music Video)

Future Bass的な曲に乗るかわいい声のインドネシア語が新鮮で耳にめちゃくちゃ良いですよ。低域がちゃんと厚くて気持ちいい。インドネシア感が含まれているらしいけど、たぶん鍵盤打楽器の音でガムランっぽさを出してるってことだと思う。

 

 

響木アオ

抗う事もなく死(生命の話とは限らない)を受け入れていくような歌詞で寂しさを感じてしまうけど「これでいいの」と言っているしポジティブな曲なのかもな。

作詞作曲も響木アオだし幅の広さには驚きしかない。

四月一日さん家の』視聴後にYouTubeの動画を観た時にはマジで誰だよと思った。


響木アオ

AZKiの『いのち』と近いものを感じる歌詞。

ユメスクリーム」『流れ星ぐるぐるり』『ヒビキズム』みたいな盛り上がる曲はちゃんとあるし、『マグロ漁船青空丸』『DA!DA!DA!大根』『アオの青汁』などのネタ路線も曲が良くてけっこうおもしろい。

 

 

X'Flare


コラボ オリジナルMV 『Chocolate Eclair』 feat.X'Flare【VirtuaREAL-01-】


X'Flare project 第3弾 オリジナルMV 『ODANGO』 feat.X'Flare

X enc'ount所属。響木アオの食材ソングを味わった後に聴きたくなるかわいさ。

 

 

Lemuel Ragna X' (レムエル ラグナクロス) 

X enc'ount所属。珍しい曲調で好きだけどボーカルミックスがイマイチかもなあ。

 

 

千条アリア


千条アリア - アリエッタ/ジグ - Arietta (Official Music Video)

とあ、ジグ、アザミと作曲メンバーが強い。かわいいし良曲しかないですね。

 

 

リーシオン


【リーシオン】Ordinary【オリジナル曲】

春野の曲は安定の良さで歌も完璧。

kawaii音楽特化であるKirara Magicとの『Aurora』『Honey』も良すぎ。

 

カミナリアイ


ウラオモテ(Veil Real) / カミナリアイ feat. ボヤッキー

本当に惜しい。ボヤッキーがいなければ…とまでは言わないがラップがもっとマシになれば完璧。

 

 

シクラりわ


シクラりわ Shikura Riwa / Amma (Official Music Video)

良いんだけど、もう一押しって感じがあるボーカルとサウンド。音楽と映画が趣味と言うだけあって、MVの画と編集にはかなりのこだわりを感じる。

 

 

Marpril


Marpril - sheep in the light [Official Music Video]

イントロも開幕に足を映すセンスも良くて一気に惹き込まれる。ネオンライトやデジタルサイネージで歌詞を映すサイバーパンクな街で美少女2人だけが踊っているという画の良さにはMV部門3位も納得だ。かっこいい曲だし何度も聴いているんだけど、なんだかドロップの音数が悪い意味で少ないように感じる。カットアップとかやってることは好きなんだけど。


PSYQUI feat. Marpril - Girly Cupid

PSYQUIの曲なだけあってかなり良い。ドロップで絶対に体が動いちゃうしダンスミュージックとしてはこっちの方が好き。

 

 

memamo


memamo「もくせい」

木星人らしい。おいNASA聴いてるか?ガチで将来有望です。

 

 

Kotone


Kotone 「アンダーワールドウタウタイ」 MV

フーアーユーの人か…って期待値低めで聴いてみたら随分と極端にロック化していて良い感じ。新衣装も好き(デザインしたイラストレーターも好き)。kemuっぽい音が鳴ってるなと思ったら堀江晶太(元kemu)が歌詞も曲も作ってた。
かごめ』はアンダーワールド~以上にアニソン感が増してるなと思ったら作詞作曲がアニソン作家になってて堀江晶太が編曲担当になってた。

 

 

白上フブキ

少し長くてグダるような気はするけどキャラと曲調のギャップとかAメロの歌詞が良い。

 

 

GEMS COMPANY


【Official MV】「形而境界のモノローグ」Full ver.【GEMS COMPANY】

2人のボーカルのバランスがかなり良い。MVは水科葵の顔面が良すぎるし技術的にもかなり凄いのでは。『DESIGNED LOVE』と『JAM GEM JUMP!!!』も良い。

リアル路線のV達なので推してはいないけど、GEMS COMPANYはもっと盛り上がるべき。

 

 

おめがシスターズ


シンクロニティ by おめシス × BACK-ON

Spotifyで聴いた時には普通だなと思ったけど、後でMVを観てみたら笑うしかなかったし、最初の方を何度もループしていたら曲も楽しめてきた。歌の上手さが奇怪。とりあえず25秒は観てくれ。マグマの中で盛り上がってる部分だけならMV部門1位でいいと思う。

本人達とは何の関係も無いこれも紹介しておくか…

 

 

MonstersZ MATE


【MV】千年愛 / MonsterZ MATE

人気の高いユニットらしいけど俺の中の何かが受け入れようとしない。でもサビの「千年A.I.」はかなり頭に残る。

 

 

星野めあ

歌ってみたばかりなのにシンガーwみたいなイメージしかなかったけど『彗星。』も良いし、作曲がバーチャルねこでコーサカとのコラボでもある『call me now』も良い。

 

 

ピンキーポップヘップバーン


【MV】ピンキーポップヘップバーン「P!NGPONG QUEST」

かわいい。御来光が好き。

MAD TIME LOVE』もかわいい。これでも(失礼)ノムさんより1個上の121歳らしい。

サビのフレーズで虚乳をこれでもかとアピール?しているスタイルにはどんな顔をすればいいのか分からないが聴いていると元気が出るね。

 

 

富士葵

イントロが好き。かやはらのイラストはめっちゃ好き。新衣装は近くにいたらちょっとビビりそうな陽キャ感があるよね。『MY ONLY GRADATION』や『オーバーライン』も普通に良い。歌唱力は凄いと思うけど気に入った曲は少ないや。

 

 

輝夜


輝夜 月『Dance With Cinderella !』-LIVE CLIP

かわいい。普通に好きだけど去年の2曲が最強だったから惜しいなぁと。

 

 

NoWorld


NoWorld|#1 - Rain 【オリジナルMV】

バーチャル音楽ユニット。気付いたら曲が終わってたって感じになる心地良いピアノバラード。好き。

 

 

八月二雪

オリジナル曲がそこそこ多いバーチャル音楽ユニット。なんとなくパッとしないが方向性は良い。

 

 

にじさんじ


にじさんじ - Virtual to LIVE [Official Music Video]

にじさんじには何度か失望していて、目にする度にテメェコノヤロウ!と思ってしまうくらいには気に食わない存在なのだが、良いものは良いんですよね。kzだし。「どうしようもなく今を生きてる」ってのが暖かい。

ある意味ヒドいけど良い。 

 

 

EMA


Dreaming Light / EMA

拙さを感じなくもないけどかなり良い。去年の曲だけど『トリニティ』はめちゃくちゃドラムンベースで『Dreaming Light』より好き。でも残念なことにYouTubeTwitterも活動停止していて次の曲は聴けそうにない。3万回以上再生されている転載動画が存在していたので、ちゃんと観られていれば高い人気は出ていたんだろうな…。活動停止の理由は運営の問題っぽい。これは本当に残念ですよ。

 

 

朝ノ瑠璃&朝ノ茜

Aiobahnのドロップが良すぎる。

 

 

東雲めぐ


ファンキーモンキーラブfeat。キツネDJ【フルサイズ】

めぐちゃんは悪くはないんだけど、キツネの曲がいくらなんでも『Closerすぎるだろ。

 

 

エマ・ヘイジー・ミナミ

俺にはボーカルがイマイチ響かなかったけど、R sound Designの歌詞とミカヅキBIGWAVEのfuture funkがとても良い。

 

 

宗谷いちか

良い歌詞に歌がちゃんと届く曲。好き。

 

 

 

これで終わりますが、「あの娘がいないぞ!」とか「お前はなんも分かってねえ!」とか思った人はその気持ちを大事にして、迷惑にならないレベルで推しへの愛に昇華していきましょうね。今年もVのさらなる発展を願いますよ。

どうでもいいけど、2019年の内に書き終えたかったのに普通に間に合わなかったよ…こういうところを2020年には改善したいもんです。

ハッピーシュガーライフ(アニメ)感想

どうぞよろしく。

 

ネタバレ注意

 

『ハッピーシュガーライフ』f:id:dqntan:20181231214214j:image

愛が理解できない女子高生が惚れた幼女を軟禁し、自分の幸せのためにあらゆる障害を排除していくおはなしなの。

街の治安が悪すぎるのか、主人公特有の引き寄せ体質のせいなのかは分からんが、未成年の男を監禁してアレコレする女店長、ドMのストーカー教師、過激なDQNロリコンの男子高校生などが現れ、そんな輩をサイコJKがスカッと成敗していく流れになるのだ。異常者と異常者の戦い!と盛り上がりそうだけど正直レベルはショボイ。

キャラの名前が「さとう」とか「しお」とか「しょうこ(こしょう)」って感じで「小学生が考えたのか」と言われても仕方がないネーミングセンスだが、分かりやすい調味料であることからどれも交わらなさそうな運命を感じさせ、非常にビミョーな気持ちにしてくれる。しお×しょうこは合うだろと思うだろうが、絡みは特に無い。

 

そして最大の激ヤバポイントは、やはり主人公さとうの過去でしょうよ。ふわふわしたかわいいキャラデザでスタイルも良いJKだってのに、「告ればヤレる」とモブに言われるくらい男遊びをしていたんですよ。本編開始数分で彼女の処女性が崩壊してしまうので、悲しくも多くのオタクがその設定に失望して視聴を断念した事が推測できる。さとうのバイト先の冴えない客達も気の毒だ。だが俺はめちゃくちゃ興奮してしまった。

俺としてはさとうの元ビッチ設定に異様なエロスを感じてしまって、ずっと下心全開でさとうを見てしまいました。サイコな目の多用や動揺した時の表情や精神状態の崩れっぷりも最高で、2018年の夏アニメん中じゃ最もエロい存在だったと思います。異論は認める。完全に性癖の問題だ。

8話で裸ワイシャツ状態のさとうが、泊めてくれた画家に宿代代わりのお礼をすると言い出したシーンなんて泣きそうになったよね。

5話でバイト先に来た害悪な客が飲み物を股間付近に零した時、そいつに恥をかかせようと拭いていたのもサイコーだよ。俺も零してゴシゴシ拭かれたいもんです。

おかげさまで、俺はなんで欠落中のさとうと出会ってないんだよと苦しみ続ける毎日だ。「男の子はすぐホテルに行きたがるから女の子の方が気楽」みたいな事をさとうが言っていたし、乙女ゲームに出てきそうな紳士キャラとか、「美味いもん食えば元気出るぞ!!」みたいな漢気全開キャラで接すれば、なんか絶対おもしろいことになりそうですよね。

それに画家から趣味を聞かれた時、「映画を観たり~」とか言ってた所も興味深い。恋愛映画とかどんな気持ちで観るんだろう。そういうフィクションに触れていたはずなのに、こいつはヤリモク野郎しか現れない男遊びの中で真実の愛が見つかると期待していたのだろうか?お前にも言ってんだよしょうこ。

まぁとりあえず脳筋アクション映画を一緒に観たいよね。チャック・ノリスとかブルース・リーの映画を観たりして、「何も感じない」とか言われて泣きたい。

そんな妄想ばかりしてしまうよ。だって俺、さとうのことが好きだから...。

「ヤリたいだけだろ!」と言われたら5時間くらい黙ると思うけど、あの性欲が無だった画家の気持ちも分かるんすよ。何か欠落しているかわいそうな彼女だからこそ完璧で美しいし話したくなる、大金を出してでも逃したくない。ばかあほ好き。

しおちゃんとの関係で百合アニメなどと言われがちだが、どう見てもオトコを誘ってる表情の抱き枕カバーや添い寝シーツなんかが公式で販売されているのは奇妙でおもしろい。最終話を観た後に買う人、スゲーと思う。

最終話で彼女はマンションの屋上からしおちゃんと共に飛び降り、ありえたかもしれない幸せな未来を想像していく中で何かに気付き、しおちゃんのクッションになるように落下して死亡します。

さとうはずっと自分の幸せのために行動し続けていましたが、死ぬ直前に相手の幸せを願えるようになって、しおちゃんを生かしたんじゃないかなって俺は解釈しています。私がいなくなっても元気に生き続けてくれればそれでいい(でも私のこと好きでいてね)って感じの結論が俺には1番しっくりきました。

まぁ正直この結末は悔しいです。何が悔しいかって、散々周りを壊しといて幸せいっぱいで勝ち逃げしやがったところですよ。さとうを盲信的に褒めるのはアレですし、やっぱ最後は苦しんで欲しかったのが本音です。出てくる男はもれなく報われなかったし、好き勝手やって幸せになったぞ!ざまぁみろ!とでも言ってるようなオチだ。この納得いかなさを狙っていたのなら、まぁ大したもんですわ。

 

そしてしおちゃんですが、こちとら画家の意思を継ぐ者なので正直好きじゃありません。

しおは「閉鎖的な家庭育ち」+「マトモな教育を受けていない」+「純粋な幼さ」という最強ステータス持ちなので、容易く洗脳されてしまったんでしょうね。実際さとうと居るのが幸せだとしても、人を殺した事を愛の行動として軽く受け入れてしまうのはどうかしている。それでいてセリフだけは知能が高そうという違和感も悪い意味で気になる。

無垢さの象徴とも言える幼女だからこそ、汚れたさとうや三星のような人間が必死に縋る状況ができあがり、頭ペラペラの8歳だからこそ、軟禁生活の設定が成立していたんだし、しおちゃんが幼女である事にちゃんと意味があるのは間違いないんですけど、それを上手く扱えていたかはビミョーかな。

これは俺の妄想ですが、さとうってしおちゃんが成長していくにつれて冷めていきそうですよね。犬とか猫を小さい頃だけかわいがる人みたいな感じ。ギャハハ。

そしてラストでは、死んださとうがしおちゃんの中で永遠になって1人で愛を完結させる存在になった的な感じになりましたが、さとうがこれを狙っていたとはあんまり思えないような気もするし、愛を向けている家族を悟ったように突き放すのもチョーシ乗ってるし、やっぱりスッキリしない。ハッピーシュガーライフだろうと、1人で生きていけるほど世の中は甘くないぞ(笑)

 

しお達の母親である神戸ゆうなは、原作にあった最悪すぎる過去が描かれなかったせいで毒親のイメージばかりが残ってしまっていて残念でしたね。かわいいんだけどね。

 

あと叔母さんも良いよね。あのルックスで性欲処理ボランティア。世界は祝福で満ちている。でも臭そう。最終話の放火でしょうこの焼きが甘かったのは、身元がすぐ判明するように配慮した的な意図があったのかもしれませんね。彼女も人の子ですよ。まぁどうせ、あさひがしょうこを見つけるシーンをやりたかっただけなんでしょうけど?

 

しょうこは常識人寄りで(あくまで寄り)、好感を抱きやすいキャラでしたね。なんだかんだビッチ属性を持っていたので、終盤のキラキラ感は不思議な感じだったなぁ。自分を愛してくれる相手を愛するわけではなく、クレイジーなさとうそのものを愛そうとした彼女の愛も本物ですよ。たぶん。R.I.P

 

もうついでに男キャラにも触れておきますが、三星太陽くんはホント悲劇的でしたね。美人に2度逆レされてて羨ましいってのが本音ですが、最終的には優しい母親のために良い子でいたいと思うことすら無くなって、目覚めてしまったキモいロリコンの衝動に流され堕ちるだけの人生でカワイソー。でもやっぱりギャグ要員としては優秀だったと言わざるを得ない。まぁまだ若いし、たぶんいつか治るんじゃないかな。

 

あさひはとにかく良い奴だ。キツすぎる家庭環境に耐えた立派なタフボーイだし、目の前に立ちはだかるキモい大人達を容赦なく否定する度胸もあるし、母の罪を理解し、しょうこを励ます事も出来るデカい器を持っている。普通応援するでしょ。彼は家族に囚われてるとかいうネガティブな意見を見かけたが、的外れもいいところである。暴力的な一面があるのかもしれないが、たった1人の妹が異常者に拐われている時に穏やかな行動なんてできっこないでしょ。『プリズナーズ』のヒュー・ジャックマン『96時間』リーアム・ニーソンくらいには狂っていくべき。

さとうを上げてあさひを下げる感想はちょっと理解できないな。

 

先生はまぁどうでもいいか。


それとめちゃくちゃどうでもいいんですけど、夢王国と眠れる100人の王子様ってゲームに姫(プレイヤー)の事をシュガーと呼ぶ王子がいるんですよ。こういうキャラが必要だったのかもしれないな。

f:id:dqntan:20180920001603j:plain

 

というわけで、俺はマジでさとうが好きだし、なんだかんだ好きなアニメでした。原作の終わりも早く見たい。

気胸や

ある日の夜...俺はPCでU-NEXTを利用し、アニメ「ヤマノススメ セカンドシーズン」5話の、スカートを下ろされたあおいちゃんの目から光が失くなるシーンを何度も観ながら「フッフフ...ヒヒヒャ…」と笑っていたのだが、突如として左肩辺りに激痛が走り、激しい動悸までもが俺を襲ったのだ!

f:id:dqntan:20180418222315p:plain

さっきまでの自分の行動と肉体の気持ち悪さに耐えられずアニメの再生を中断し、ベッドの上で3DSソフト「女神異聞録デビルサバイバー オーバークロック」を2時間くらいプレイして心を落ち着かせ、苦しみの中なんとか睡眠に成功した。

翌日、目覚めて生きていることにホッとしたものの、未だに肩の痛みと動悸は続いており、さすがにヤベーぞと思った俺は仕事を休むと上司に報告して循環器科の病院で診断を受けることにした。

「重病だったらどうしよう...『かたわ少女』の山久高校に入学しようかな」などと考えながら結果を待ち、医者から伝えられたものはなんと自然気胸というものだった。

ブラっていう空気がいっぱいの袋が破れて肺に穴が開いて空気が漏れて胸腔に空気が溜まって肺が小さくなるんだとよ。

これからはブラって言葉を聞いても、下着より肺嚢胞が頭に浮かんでしまいそうだ。

インターネッツで調べてみると、気胸身長高めで痩せ型の男がなりやすいらしく、なぜかイケメン病とか呼ばれているらしい。どう考えても体型の条件に合う奴って、イケメンというかオタクじゃんと思わざるを得ないのだが…まぁいいや。

幸い今回は軽度だったので、1週間くらい安静にしていれば治ると言われて一安心。何よりも仕事を休む口実が手に入ったことが嬉しかった。土日挟んで四連休!

まぁそれからはテキトーに過ごして仕事も脱力の極みでこなし、病院を呼吸器科に変えて初めてのCTスキャンをしたりしてなんとか医者から大丈夫の言葉を受け取れた。

発症から2週間くらい経ったらかなり落ち着きましたよ。

これからは運動とかがめちゃくちゃめんどくさく感じてきそうで本当に厄介。飛行機や登山や水泳にはリスクが付いてしまうんでしょうね。まぁ自分はそういう外出は滅多にしないので、その点はあんまり心配いらないんですけども。とにかくタバコガチアンチになります!

 

それとこいつは、もう1~3回分付いてくる!ってくらい再発しやすいらしいので、高確率で再発編とかを書くことになるでしょうね…はは…次は手術だろうな…

さらには1ヶ月以上経っても天気が悪くなると気圧の変化でまた苦しくなることも多くて再発の程度がよく分からないんですよ。無駄な気圧感知能力が身につきます。「疼くぜ...」的なことをやりたい中二病の方には良いかもしれません。

 

肩らへんの痛みと動悸、そして寝転がると肺の辺りにプチプチ?コポコポ?って感じのキモい違和感を常に感じた場合は、おそらく気胸なので観念して病院に行きましょう。運が悪かったのさ。俺もあなたも悪くない。たぶん。

Re:CREATORSの感想~!

もう早くも2017年秋アニメが始まって、オタク達が夏アニメの余韻にうまく浸れず苦しんでいる時期でしょうか。

俺も「ラブライブ!サンシャイン!!」2期への気持ちが止まらなくて苦しいです。

 

まぁとにかくタイトルにあるようにレクリエイターズを観終わったのですが、これがなんとも評価に困る作品でしたので、雑な書き方で全体の感想を書きます。 批判的かつネタバレでしか無いのでご注意を。

 

 

f:id:Image2D:20171004230849p:plain

まず1話の時点では、キャラデザ良し作画良し音楽良しで素晴らしい。

二次元のキャラクターが現実に現れてオタクの家に住み着くって感じの導入で、露骨なハーレム路線に走ってしまわないか不安でしたが、最初に現れた美女のセレジア・ユピティリアは元の世界に想い人がいると分かる描写がすぐに出てくるので安心できるスタートでした。全話観てから観直してみると、2クール目から登場するキャラクターの伏線まであったことに気付けた。

 

それからキャラも増えていき、それぞれの二次元キャラが自分を生み出した創造主と接触したり、国のお偉いさんと協力関係を結ぶこともでき、二次元世界のキャラが三次元世界で力を使うと世界の何かしらがヤバくなって全てが崩壊するという衝撃の説も浮上して、どんどんスケールアップしていった。

そしてアルタイルが率いる、自分のいた世界を変えたいと思う側と、それを止める側の二つの勢力に別れて熱い状況になっていく。

ロボットアニメの主人公やシブいオッサンや魔法少女に厨二キャラなど、属性のバランスも充実していて画面が楽しいし、みんな価値観が違うからハデな物理的戦闘と同時にキャラの内面の戦いも繰り広げられていて見応えはずっと感じていました。

厨二キャラってのは畜生院…もとい築城院真鍳なのだが、あんなキツイ性格の奴だろうと二次元の人物と考えればなんとなく受け入れられちゃいますね。

 

アニメ以外の映画などからキャラが現界しない理由はアルタイル(または創造者セツナ)が認識していない世界だからって設定の作り込みや、アルタイルが何の作品のキャラなのかを探す方法としてネットの画像検索を使ったりする描写には感心した。作中で映されるSNSや動画のコメントでは、実際よく見るような文章のものばかりで、良い意味で嫌なこだわりを感じた。

 

てな感じで盛り上がっていましたが、なんと9話でまみかが死亡!

誰よりも優しかった娘があんな結末を迎えるなんて悲しいですね。名前に「まみ」が入った魔法少女が最初の犠牲者になっているの、なかなか裏を感じていやらしい。

そしてこのまみかの死を利用して、まさかの公式が「まみかお別れ会」などというものを企画したらしいじゃないですか…参加費は500円!同時にアニメの一挙上映!そしてグッズ販売…ばけもんですよね。これはさすがに心の底からアホだなと思いました。本当にどうかしています。

そこで手に入るまみかカレーは欲しいなと思っちゃいましたけど…

まぁそんな悲劇を経て皆はアルタイルと対峙するのだが、アルタイルはとんでもないチート能力を発動してパワーアップしたセレジア達を楽々と病院送りにしてしまう。

その後の弱々しいセレジアさんはかわいかった!

 

f:id:Image2D:20171005010908p:plain

11話と12話ではついに颯太くんが過去の闇をぶっちゃける。

なんと颯太君はオフ会で出会ったセツナとイイ感じになるも、絵の上手いセツナに劣等感を抱いてしまい、彼女がネットで叩かれ始めたら満足感まで得てしまうというオタクの哀しき性に苦しんでいたのだった。そして励ましの言葉もマトモにかけることができないまま時は過ぎ、セツナは自ら命を絶ってしまったという……何というか現代らしいアレなドラマでしたね。ネットに生きすぎ。俺も人の事言えないけど。

とにかく1クール目EDのラストカットみたいな颯太君の笑顔を見れる時が楽しみになったもんですよ。
それからアルタイル撃退作戦ができあがるのだが、それは敵味方の被造物全員が参加できるストーリーを公式で展開して大乱闘するぞっていう恐ろしい内容で、クロスオーバーを前提にしているマーベルじゃあるまいし、けっこうワクワクしたもんです。

 

そんで一番特殊なのが13話。

1クール突破で今までの総集編的なモノなのだが、これが普通ではなく、メテオラが自分目線で自己愛漏らしたり皆をさりげなくディスったりしながら進行するイカれた作り。

キャラの裏情報を解説してくれたのは良かった。

真鍳は原作で学校の生徒を全滅させたらしいし、弥勒寺は足立区のヤンキーらしいじゃん。ざまぁは笑えた。そしてセレジアは決して弱いわけじゃないんだよな!…な!?

例えるなら、西尾維新物語シリーズの円盤特典にあるキャラクターコメンタリーみたいなものですね。あれほどメタではありませんが、こういう作中のキャラによる客観的な語りをエピソードの1つとしてやるなんて挑戦的だ。この回のおかげでキャラの性格がちゃんとできあがっている事が分かったし、今までのエピソードをより楽しめるようになった気がする。

メテオラの理想像を見る限り、肌の色からもうコンプレックスを持っているのかな…

 

f:id:Image2D:20171005210850p:plain

14話では例の全員集合スピンオフ作りにいろいろなクリエイター達が超試行錯誤する。

そしてOPとEDが変更!OPは先の展開を見せてる映像で初見時は鳥肌モン。EDも救いある雰囲気の曲で良かった。セレジアさんの胸をガン見してる翔くんが微笑ましい。

 

15話では前回現れた星河ひかゆちゃんがまさかのギャルゲー(エロゲ)ヒロインだと発覚…いろんな意味でエグイし、やらしい目でしか見れませんよ!

星河ひかゆちゃんのキモオタ創造主は二次元キャラに豪快に接近してセレジアさんにキモがられたりしていて羨ましかったです。ったくデリカシーの無いオタクは最低ですね。プレイした人は彼女の裸も知っているんでしょうな…。被造物というか、二次元キャラを人間として扱いたいもんですよ。

終盤にあるブリッツの父性発揮はお気に入りで、アルタイルの魅力も増していた。

 

f:id:Image2D:20171005212607p:plain

16話は待ちに待った温泉回だぁ。

イケメンもおっさんも美少女もお姉さんもサービスサービス…なんて豪華なのだろう。男性陣のヌードはつらかったですが、女性陣は上質な作画のおかげでとても美しかった。

もうここで最終決戦の舞台は整い、エリミネーション・チャンバー・フェスもついに始まって決戦の時…熱すぎる。

 

17話でついに大乱闘開始! コックピットのセレジアさんを後ろからアオリ気味に映すカットには釘付けになりましたよ。

でも上映イベントの始まりから物凄い違和感が気になって仕方がない。

客がみんな観ているけど、セリフや映像はどういう仕組みで流れているのかよく分からない。アニメを流しているのかリアルタイムで戦闘を映しているのか分かりにくい。カメラは喋るキャラを優先して映しているのか?それとも戦闘優先?マジでどういうことなんですか。

そして裏ではブリッツさんが創造主と対峙するが、ラストに死んでいたはずの娘登場…えええ…

 

そして18話に進み、ブリッツは都合よく事態を理解している娘の登場に感激して創造主を見逃す。よくもまぁ観客は娘の復活を認めたもんですな。

何の役に立つのだろうかと心配だったひかゆはなんとセクシー衣装のバイオレンスガールに変身。そこそこ承認力を得られたおかげで実現したらしいが、正直原作ファンからアンチがけっこう生まれてるでしょって思う。

颯太くんは真鍳と長々~と駆け引きするが、この会話がスゲーめんどくさくてダルい。

でも2人が手段の良い悪いはどうでもいいって価値観なのはそこそこ共感する。

アルタイル側は少数化がヤバくて悲しいです。

しかしアルタイルは新たな刺客を投入!ラストに登場するハンサムな新キャラはセレジアの世界の主人公、カロンだァー!

 

 

f:id:Image2D:20171005215730p:plain

キャー!!!弥勒寺優夜×白亜翔!!ゆうしょうー!!

19話ではアルタイルのありえん能力の前に、単体最強だったであろうアリスさんが退場…

さらにラストでセレジアさんはカロンと自爆…。セレジアさんの元の世界の回想が良かったなあ。女を感じました。まさか1話から出てる人がここで退場してしまうとは…。でもあいつらロボに乗れるのになんで剣を持ってちっさい敵を倒してるんだろな~とか思ったんですけど、無粋ですかね。

それにしても最後のセレジアと作者の会話って、感動的ではあるのだが観客に見せていることを考えると、言ったらかなり冷めるやつじゃないですか?

無粋ですよねそうですよね…

カロンはなんだかんだ好きなキャラでした。最後までアルタイル側の思考だったし…個人的にはアルタイル側から味方側に移動するキャラが多い展開はちょっち残念なんですよ。どのキャラも大切に扱いたいんだろうけど、意思の変化は時には逆効果…なんて思っていたりした。

ひかゆがアルタイルに「君の能力はいささかバランスに欠いているな」「そういう人物像は作劇の運びにあまりよろしくないぞ」なんて言われていてウケた。そういう視点が有難い。

どうでもいいけど、ここにきてレクリエイターズの劇伴がいちいち壮大なやつばっかりなの、ちょっとダルくなってきましたわ(´・ω・`)ワラ

 

20話では早々にひかゆが能力を消されてしまいましたね。まぁ俺的にあの衣装はシュミじゃなかったので別にショックではなかったな。

あと突然ワケ分からん新キャラ、シリウスが現れて、アルタイルとバトルしていましたが、結局は取り込まれて出オチに終わってしまう残念さ。ボーカロイドにいそうで肌の露出が少ないキャラデザは良かったよシリウスちゃん。…そうですよ、肌の露出が少ないところが彼女達の外見で一番気に入っているんですよ俺は。アルタイルの帽子を取ってナデナデしたすぎる。シリウス吸収後の新コスも良かったなあ!

とは言っても、シリウスの存在自体はちょっと気持ち悪いものがある。創造主達も言っていたけど、彼女は物語を無理矢理に動かす存在でしかない。ブヒれるっちゃブヒれるが、それだけなのだ。逆に考えると切なくて好みのキャラかも。

それにアルタイルみたいな二次創作のキャラは軽い存在でもあると感じられてしまうと思う。まぁ実際軽いんだけどさ!

だがアルタイルがシリウスにも打ち勝った事で、観客のアルタイルへの好感度は上昇しまくりで、鳥籠内の物語の流れはほとんどアルタイルが握ったような感じになってしまい、もうダメだぁ…な状況の中、ここで颯太君が切り札を発動する!理論上では現界不可能なキャラのようだが、真鍳が協力して嘘の嘘はくるりと裏返る!

最後の切り札、セツナ登場━━━━━━

 

セレジアがいなくなってから観るEDの5人並んでいる画は寂しいもんですね。

 

f:id:Image2D:20171005231925p:plain

さて、問題の21話。被造物のセツナが現れて動揺しているアルタイルが女の子らしくてかわいかったね。2人は長々~と会話していましたが、ほとんどは「愛してくれて…ありがとう!」的なやつでした。

セツナが現れたことでアルタイルは彼女を救うという選択を選ぶことができ、彼女に世界を創り返して誰も知らないところへ去っていくのでした。もうここでタイトル回収している気がしなくもない。

素敵だけど本物を見失っている感じが、まどマギ叛逆かよって感じ。自分は叛逆の物語にはアンチ気味ですが、考えてみるとアルタイル自身は二次創作だから、被造物のセツナを受け入れることにはあんまり違和感が生まれなくて、この作品の場合は納得できたりもするんですよね。

だが颯太君が被造物セツナの言葉に号泣するのは…どうかと思う。彼女の言葉がアドリブだとしても、あくまで颯太君のイメージから創られた存在なので、あそこまでベタ褒めしていると下心を感じてきます。でも彼自身それを分かったうえで、どうでもいいのかもしれない。セツナを現界させた最低さは彼自身が言っていた「叶うならどうでもいい」で乗り切れそうですが、そこから本物のように彼女の言葉を受け止めて感激しているのはちょっとネ…

 

f:id:Image2D:20171005221709p:plain

めでたしめでたしな気持ちになりたかったが、俺はまだこの回には疑問というか文句が残っているのだ。

まず、電車が来る時のセリフが長すぎる。それに突然作られた新しい世界も画面に映ってるのはどういう仕組みなのですか!? セツナが「颯太さん…」とか言ってるシーンは観客からしたら意味不明でしょ。 良い話だとは思ったけど感動まではなんか…厳しかったです。

???「でもそういうのもいいじゃん物語だもん!」

「だ、だよな!バァーカ!」

 

さあいよいよ最終回の22話

最終決戦の辺りは叩きましたが最終回はそれなりに良い出来だと思いました。

関わった作品達はそれぞれ新章が始まって、アリステリアとまみかはコラボして新作を創るとか思い切りすぎだろ。

おそらく世界観が狂ってアンチが増えそうな内容になりそうですが、広告の左側に「私は、まみかのようになりたかったのかも知れない…」って書いてあったのがヤバいっすね…良いよ良いよ。

帰還システムの仕組みの問題で元の世界に帰れないメテオラが小説Re:CREATORSを執筆するというラストにはグッときた。

有名、無名のクリエイターを描いてきて全てにリスペクトを捧げる応援作品であった部分は評価したい。

何かを生み出して誰かの心を動かしたいもんですね。失敗しても認められなくても世界を創るのは尊いことだ。俺自身駄作に出会ったらそれはそれで叩くスタイルでいきたいとは思う。

まぁ最終回にもダメだろってところがやっぱりあったんですよね。

真鍳の行方が謎なのは普通にアカンと思います。颯太君への協力で好感度は少し上がったし、もう能力は使えないみたいだけど…とにかくダメでしょう。真鍳に関しては想像する楽しみも特に感じられない後味が残りますよ…

 

 

個人的に他の残念なところ

  • セレジア達も颯太達も、実際はレクリエイターズの製作者によって創られた存在って事は、本編に入り込むうえでもちろん考えちゃいけない事なんですけど、でもセリフとかいろいろなものがさらに上の神の存在をどうしても意識させてしまっているように感じた。これは設定よりも作りの問題かな。 声優を出した特番なんかが数回ありましたが(観ていません)、ああいうメタな認識を強めすぎるモノはほんとダメだと思った。元々現実に向けたメッセージ性のある作品なのは分かっているが…彼らの戦いやセリフが軽くなるし冷める。

 

  • レクリエイターズの世界では、二次元のキャラが現界しても誰も「絵が動いてるッ!」なんて言わないのが非常にズルい。目や鼻や口等、顔面の見た目の差が無いんでしょうか。創作の実力の多様性も意識しているはずなのに現界しちゃえば皆一緒のクオリティ?そんな世界なのにアニメオタクが多くいるなんて不思議でなりませんよ。

 

  • サンデーうぇぶりで公開されていたレクリの原作テキスト(カロン戦の時だけ)を拝見しましたが、アニメ版にはないセレジア達の世界に関する情報があったりしてそこそこ有益でした。でも余計に、22話という半端な話数の2クール構成であったことや、めんどくさいセリフで時間を多く使っていたことに疑問が生じてしまった。

 

  • 現界したキャラが視聴者には分からない自分の世界の人や土地の名前を出していたのはまだ全然良かったのに、最終決戦に入ってから創造主達がスピンオフでいろいろやったぜって顔されても、さすがに隠された要素がデカすぎて「はぁ…」って感じ。

 

  • 大胆な設定で作画は最高で音楽も力強くて、作り手の名作にするぞって意識が伝わってきまくったぶん、残念な要素を感じるとなんかこっちが恥ずかしくなる。深夜アニメの雰囲気は普通にあってマニアにウケたわけでもなく、所々説明的すぎて説明不足でもあり過ぎた。

 

でもなんだかんだ酷評されそうな要素も製作側は分かってやっていたんじゃないかという気がしてならない。作中でアルタイルやネットの書き込みなどが鋭いツッコミをしていたし、製作側が客観的な疑問を抱かずにこのストーリーを作ったということはまず無いでしょうね。アルタイルの終わり方はけっこう叩かれたようですが、作中でいろいろ批評してきたアルタイルがああいう道を選んだっていうのは皮肉になっているのかもしれない。それほどまでにハッピーエンドは魅力的だ。そう考えると自分の中で評価が上がりましたよ。

まみかお別れ会と声優特番だけは擁護する気になりませんが。

 

検索してみたら、ひえええええ

f:id:Image2D:20171004003308j:plain

むごい評判が多い作品になってしまったようですが、そうなる理由は分かるし、このアニメを大好きな人がいるのも理解できるし当然だと思う。そういうアニメだった。

 

以上!

韓国のボカロを聴こう

韓国のボーカロイドといえばSeeU(シユ)とUNI(ユニ)!

彼女達の歴史なんかはまぁ個人で別に調べておくとして…

韓国語のボカロを聴くことへの一番の不安は、やはり言語でしょう。

普通のK-POPなら、事務所やチャンネルによって変わりますが、公式が英語字幕や日本語字幕を付けた動画をアップロードしたり、日本のファンが作った日本語訳を見つけることができたりします。しかしKボカロ(なんか良い呼び方ないかな)となると滅多に無いので、自分は意味を全く理解せず聴いていくことになりました。

まぁそれでも楽しめるのが音楽ですよね。歌詞が分かる(訳せるわけではない)洋楽でも邦楽でも、とりあえず音の良さが自分にハマるかどうかが優先で、先に歌詞の意味を知りたいとは思いません。こういうスタイルでいることが一番楽しみやすいもんですよ。

Kボカロは動画サイトで探すとなると、日本語ソングのカバーが多くヒットしちゃってオリジナルを探すのが難しいので、有名っぽいやつばかりにはなりますが、古い曲と最近の曲から良かったモノをバランスも意識して載せていきます。

かつてCRECREWという投稿サイトが存在していたんですけど、2013年に閉鎖されてしまったようで、YouTube上にあるソース不明の古い曲はそこからの転載らしいです。

 


[SeeU] Alone (Original)

YouTubeの概要欄に日本語で「路頭を通り過ぎる人々の中で自分が感じるさびしさ, 悲しみを歌で表現して見たElectronic House ジャンルの曲です」と書いてあります。曲はかっこいいし動画に英語字幕が付いているし100万回以上再生されていて強い。

そんな無理して外出るなよって感じ。

 

 


【UNI + FUKASE Original / PV】깨어나는 새벽 (유니/후카세 오리지널)

Fukaseが韓国語で歌ってるんですよ!なんかちょっとキツいけど…古くてスローなKボカロを良い感じに電子化したような感じとクールなイラストも良いじゃない!

投稿者のライブ配信を聴いてみたら、カワボでした。

 

 


[유니/Uni] 유쾌한 우주인의 인류멸망

なんかずっと楽しそうに叫んでいますね。シャウトがけっこう透き通っている感じで聴きやすい。韓国語のメロディもボカロの使い方もかなり上手いと感じました。

宇宙人的なUniが不幸な主人公に人類滅亡スイッチを提案してくるストーリーになってるっぽいけど、主人公はタリタッタンッタと受け流しているのかなと。辛いけど…辛いけどさぁ…って感じの葛藤が心に響く歌詞。

 

 


[유니/Uni] 벚꽃비

これは非常におすすめ。

曲によっては韓国語の音の気持ち良さは異常。UNIの声がかわいいしメロディもノリやすくて、歌詞がワケ分かんなくても俺は何度も聴いている。

 

 


[SeeU] 위선의 과학Science of Hypocrisy (Fan MV)

オリジナルを貼りたいところですが、そっちにはMVが無かったのでFan MVのほうをどうぞ。探せば英語字幕付きもあります。ファン制作のMVが生まれる文化って意外と珍しいよね。ニコニコにも動画がありましたが100回ちょっとくらいしか再生されていませんでした。やれやれだぜ。

 

 


시유-우산

かなり古い曲ですが、ポップだし調教も聴きやすいし、アニメのOPくらいのサイズで良い。こちらもMVはファンによって作られたモノのようです。かわいすぎる。しかも日本語字幕付きなので聴くしかないでしょう。

 

 


[Korean Vocaloid] SV01 SeeU 4th Demo-song M/V

なんとこの曲はBTSで有名なBig Hitが製作に関わっていたりします。

古いから仕方ないけど、MVのCGSeeUが超絶ビミョー。音だけならさすがのクオリティです。

 

 


(Original) UNI - 저격수 인형 [VOCALOID4] (보컬로이드 유니)

なんていうかボカロ曲ではあまり聴かない感じのサウンドで良いっスね。動画と歌詞の意味は分かりませんが。

 

 

Kボカロの中ではめっちゃ有名みたいで、俺もこれが一番気に入っている。ぶっちゃけSeeUのハスキー声は苦手なのだが、これは普通に聴きやすい。日本語カバーもあるしその気になれば歌詞の内容は分かるかと思います。これがウケたからなのか、Kボカロで人気の曲はホラー系が多いように感じますね。にしてもMVの女の子は超かわいいな…

 

 

시유 - love and death (러브 앤 데스 무서운노래)

MVから察するにサイコ女の歌っぽい。「Hide and Seek」 リスペクトなのかよく走っています。

 

 


시유-가위

タイトルの意味は「ハサミ」ですが、やっぱり細かいことは分からん!!なんかヤバい奴に体を乗っ取られるストーリーなのか二重人格の表現なのか…だれかおしえて。

まあとにかく、粗いイラストや何度もループしたくなる音がたまりません。

 

 


UNI - ZOMBIE ─Original─

イラストが素晴らしいし曲も良い。

ゾンビは好きですが、ホラーのような雰囲気ではないだろうし、ここで紹介した曲の中では歌詞の意味を一番知りたい。

 

 

 

Kボカロとなると日本での「ボカロっぽさ」ってやつはあんまりないけど、やっぱりボカロ生態系だなというか…。もちろんディスってはいるわけではなくね。クセあるよなと。

 

ひたすら歌詞が分からねぇ分からねぇと言っている情けない内容でしたね。

もっと探求してえ!とか思った方がもしいるのなら、上記の動画をYouTube上で観て表示される関連動画を巡ったり、「UNI original」とかで検索すればいろいろ見つかると思います。ニコニコのタグもアリですが、量も探しやすさもYouTubeのほうがあると思う。

↓俺のリスト

韓国ボカロ - YouTube

ライブハウスに行った陰キャ

タイトルの通りですよ。

初めてライブハウスでのライブに行ってみました。 

 

参加したイベントはコレ。

f:id:Image2D:20170622215459j:image

 

このWoolyは今回のやつで静岡での活動を止めるみたいだし、さらには開催場所を今までとは違う自分の近場の浜松にするとのことで…もう行くしかないなと思ったワケです。

 

でも服装とかで悩みましたよ。

ダサい格好で行くのは失礼だぜと思い、調子に乗って買ったブラックピラミッドの水色Tシャツにホワイトの七分袖シャツを羽織って下はチノパンという、冷静に考えるとオタク顔の自分に似合わないだろって感じの地獄コーデに仕上げちゃいました。

 

それでいて街中には一切足を踏み入れない生き方をしている人間なので、数年ぶりかもしれない人混みにはガクガク震えた。

 

そして脳内予習したルートを歩きリストバンドの交換場所へと到着。

チケットを見せるという試練もなんとかクリアし、最初に吉田凜音を見ようと思ってグーグルマップを駆使しながら会場を探していたら全然見つからなくて完全に終わったと思ったのだが、イベントのリストバンドを付けた人を発見してストーキングしてたらなんとか辿り着けました。

グーグルマップは距離がありそうに見えても全然遠くないってことがよく分かりましたわ…

 

そして入った所はそれなりに広い気がする部屋って感じの会場だったし、最前から2番目の真ん中に構えたからかなりドキドキした。

パフォーマンス中に何をすればいいのかよく分からなかったので、とりあえず腕組んで体を揺らしたり頷いたりしてましたね……あと歴戦の戦士っぽい最前列のおっさんの応援の仕方を参考にしたりしてなんとかやっていけた。それと最前列にはポケットに手を突っ込むか腕組むだけで曲が終わった後の拍手以外は微動だにしない人なんかもいて、彼の背中を見ながら謎のかっこよさを感じていましたね。とても楽しかったですよ。

もうとにかくYouTubeで観るよりも良かった。かわいいだけじゃなくカッコイイじゃないですか吉田凜音っ!って感じです。これからの活動が楽しみですね。

 

それからしばらく外に1人で椅子的なものに座りながらスマホを見つめ、1時間くらい時間を潰し、ゆるめるモ!を見に行くのであった。

 

会場に入ったのはいいがメインの登場がちょっと遅れていたので、かなり長い時間を不動で立つことになりましたね。

なかなか広いところでしたが、ここではずっと一番後ろで腕組みながら過ごしていました。始まると「後ろでよかったなあ」と思いましたよ…前衛のファン達はハデにジャンプしたりめちゃくちゃ腕を振っていたりで激しすぎた。何言ってるのか分からんくらい1人で叫んでる人もいて、自分の前の女性は引いていたのだが、俺は全力のオタクってかっこいいなぁと少し感動してしまうのでした。

 

ゆるめるモの曲はYouTubeで聴いた時にはイマイチな印象を受けましたけど、ライブだと振り付け含め2.2倍くらい良く感じられました。

 

引き続き同じ会場で一番の目的のDAOKOを見っぞ〜と前から3番目くらいの前線に行ってひたすら腕組み待機。ほんと立ち疲れましたが、始まってからはもうサイッコーでした。メジャーデビュー後の曲しかやらないのかなと思っていましたが、「ME!ME!ME!」とか「boy」とか聴けましたよ。見ている間は「水星」や「BANG!」でクラップとかやりました。「もしも僕らがGAMEの主役で」と「ShibuyaK」の振り付けは簡単だけど逆に難しいとこありますよアレ。

たしかDAOKOの格好は、上に着丈の長いTシャツだけで下はほとんど脚が見えてる感じでして…夏で良かったなあと思いましたね。へへっ

 

もっと見たいアーティストはいたけど疲れすぎたので帰った。

 

というわけで、ライブハウスにはヤングで怖い人達が多そうなイメージを持っていましたが、別にそんなことは無く、全身黒の服を纏った少年や、ガチ感あるオッサンも多くいたし、誰かに絡まれることもなくて、個人的にはそこそこ安心できる空間でした(自分の見たアーティストがそういう層に好まれるタイプだからかもしれませんが)

 

とりあえずそういう感じだったので、怖くて無理そう〜って感じの人は頑張ってみましょうや。

魔法少女 まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語について

ネタバレ注意

 

 

叛逆の公開当時、俺はまどマギにゾッコンだったにも関わらず、めんどくさがって映画館には行かなかった。

しかも先に漫画版を買って内容を把握するという、今の自分だったらありえない愚行に走っていたものです。

そしてこの文を書く2年以上前にBDを買ってやっと観たのだ。

幸いにも漫画版の内容は1割も覚えていなかったので、映画は純粋に楽しむことができましたね。

 

というわけで、ほんと今更なんですけど…自分なりにまとめたくて仕方がないので、量産型感想を書きます。

とりあえず『叛逆の物語』全体のリアクションと、この映画で変わった彼女達のイメージを書いていこうかなと思います。

 


f:id:Image2D:20170413204816j:image

冒頭はほむほむが「ポケットモンスター縮めてポケモン」みたいな感じで魔法少女について語る。

それから舞台は幻想的な街に移り、なんと劇場版『永遠の物語』で消えたはずの少女達が笑顔でぬいぐるみと戦っているじゃないか。あのさやかと杏子が共闘してんだよ!

 

途中の背景に「Welcome to cinema」と書いてあって、らしくないメタ発言かなと思ったけれど、この世界はほむらの作り物って意味で捉えるのが妥当かな。

 

新しい敵のナイトメアは、さやかも「グロい」なんて言わない微妙にかわいらしいデザイン。枕やクマさんのぬいぐるみでビルを破壊するほどワイルド。

 

儀式中に流れる「まだだめよ」はずっとループして聴ける良く出来た挿入歌。

 

オープニング『カラフル』は歌詞も映像も素晴らしい。ほむらだけ踊っていないダンスシーンが一番好き。哀しいけどね。

 

OPも終わった翌日、さやかと杏子とまどかが登校している新鮮な絵面が見られる。

独身和子先生はなんだか悪魔憑きみたいな動きをしていて恐ろしかった。

反っていた時は完全にコレでしたね。意外とおもしろい映画でしたよ。

f:id:Image2D:20170413205401j:image

本当の悪魔はほむらよりも先生なのかもしれない。

 

そして転校生はドヤ顔でソウルジェムを見せてくるほむら。かわいいやつめ。

2秒で採用したくなるかわいい自己アピール後、速攻で魔法少女全員に受け入れられ、早くも1ヶ月経過…

キュゥべえはまだ「きゅ~」しか言わない。クソ野郎ですよ。

 

夜景のカットが何度も映されるのだが、前後編以上の景色の描き込みには圧倒される。水の表現も美しい。

そんな景色をまどかとほむらが楽しんでいる間、仁美は恭介を電話で誘っていた!

恭介の渇いた「アハハ」で誘いを断られてしまった仁美の目が寄生虫に寄生されたようになってしまいナイトメアが誕生する。

簡単な理由で生まれすぎなんだけど、だからこそベタベタな魔法少女らしさがある。

その誕生シーンが『エルム街の悪夢』のベッドから血が沸き出るシーンに似ている。

「日曜日なんていりませんわ!」が何よりも恐ろしいわ。

 

そんでいよいよお披露目されるバスタオル1枚のマミさん。他の魔法少女では越えられそうにないビッグな山をこれでもかと拝むことができる。髪を下ろしたマミさんも素晴らしいよ。外から見れば部屋の中がオープンすぎるんだけど、世の中にはゲスな輩がたくさんいるから気を付けるべきだよ。

 

そしてナイトメア戦が開始!最初に披露される全員の変身は見所すぎる!マミさんはスケート、杏子はなんだかよく分からないやつ、さやかはブレイクダンスをキメて、ほむらはぴょんぴょんバレエ、まどかはキラキラなザ・アイドルって感じ。よくわからない杏子の変身が一番好きです。さやかのブレイクダンスは何度観ても慣れないよ…

 

からの

f:id:Image2D:20170413210556j:image

ピュエラwwwwマギwwwwwwwホーリーwwwwwwwwwクインテットwwwwwwwwwwwwwww

 

デデデン!って感じの音楽が狙いすぎ。中心にいるマミさんの堂々としたポーズから分かるように考案したのは彼女だろう。

なんだかんだマミさんの夢がついに叶ったんだ。ここは創造者のほむらに感謝するしかない。ネーミングセンスへのツッコミは胸に閉まっておこうね。

 

戦闘に関しては師弟コンビのティロ・デュエットだけでも驚きなのに、さやかも杏子もほむらも技名を叫ぶなんて…マミさんにずいぶんと教育されたんだね。

でもせっかくなら杏子のロッソ・ファンタズマとか見てみたかったなぁなんて思ったり。

あそこはほむらの願望の世界だから、痛々しいマミ・クオリティに実は憧れていたってことなのかもしれない…全てがマミ得すぎる。

そして問題のケーキラップ。

ライムは皆無だが、ナイトメアをケーキと表して遠回しにディスってる彼女達はなかなかヒップホップ。

さやかの動きとマミさんの脚が素晴らかった。何度観てもキュートで奇妙で、観ているとこっちが恥ずかしくなる。でも英語吹き替え版だとちょっとかっこよく聴こえますよ。

 

ナイトメアを倒した後には全員魔力回復!

なんて優しい世界なんだ。仁美と恭介の仲を認めるさやかの優しい表情も素晴らしい。おそらくだが、さやかは恭介と一度付き合って別れているんじゃないだろうか。元カノ面っぽいセリフがあるし間違いないだろうよ。無印でも魔法少女の存在がネガティブなモノじゃ無ければ、仁美とさやかと恭介の関係はあんな感じで落ち着いていたのかもしれない。

捻くれているほむらは世界のヌルさに違和感を感じ始め、相貌失認になる。

モブキャラの顔がゲロみたいに見えるけど、唐揚げを渡すまどかはマジ女神。

モブキャラのことはおかしいと思っているはずなのに、ヤバイ角度で降下する飛行船とかヤバイ角度で上昇する飛行船とかヤバイ動きの子供達とかは気にしていない。絶対におかしい。害がないから完全無視とか都会の子ってやっぱりそうなんですか…?

でも夢の中の違和感って、気付いているのにまったくツッコめないよね。そんな感じならすごく納得できる。

プロダクションノートには、子供達が注文した物の代金はほむらの財布から拝借してると書いてあるから笑う。紙芝居は人魚の話が人気無いんだって…さやかちゃん…

 

そんなわけで違和感に耐えられなくなったほむらは、敢えて一番違和感がある杏子と隣街を捜索することになったのだが、何度バスに乗っても風見野に辿り着けない奇妙な状況に陥る。 あんな風に彼女達とホラー体験したいもんだね。

ほむらは危険を感じて杏子を先に帰し、独りで夜の街へと繰り出すのだ。

杏子に貰ったキャンディをさりげなく捨ててやがる。

魔女の結界だと気付いてからは街がにぎやかになっており、条件を満たすとマップが広がるゲームみたいだ。

 

そしてたぶん次の日、男児の憧れマミさんのお部屋!

背景に写る本がお菓子とインテリア関係のものしかなかった。

そんな空間に普通に溶け込んでいる劇的ビフォーアフターしたほむらに誰かツッコめよ!(漫画版ではマミさんがイメチェンを褒めていました)

そして常に微笑で会話していたほむらが突然時間停止を発動し、生き物に慣れていない掴み方でベベをかっさらってナルトもびっくりの助走無し大ジャンプで街を飛び回る!

ここでほむらがマミのことを誰よりも繊細でマジ苦手だったと言っているのだが、あんたの真実の告げ方がいつも悪かったんじゃねえのかと思わざるを得ない。自分が最低であることを自覚していたのは良いけど、それを仕方のない事だと改善せずに諦めていたんじゃないのかと責めたくもなる。

まぁそして崩壊が始まっていそうな無人の場所でマスコットキャラをいじめていたほむらの足に突然リボンが絡み付く。

スーパーヒーローマミさんだ。

f:id:Image2D:20170413214151j:image

テラフォーマーズのこのコマを思い出したのは俺だけじゃないはず。

 

それにしても"隠"を使うとはさすがマミさん。誰よりも応用ができているベテランは先の読みもおっぱいも圧倒的だ。

ほむらもベテランには違いないが、時間停止の能力に頼りすぎて"凝"を忘れていたようだ。ハンターハンター7巻を読んで出直してこい。

「巴さんはもっと強くてたくましい人です」なんて言った直後にリボンを仕込まれるなんて…ほむらはどんだけマミさんに信用されていないんだ。

劇場版前編では「いじめられっこの発想ね」なんて言われて新編では「ベベがいじめられるのを黙って見ているわけにはいかないわ」と言われて…なんともワルな扱いである。

 

2人の戦いはアニメだからこそできる、文字じゃ表現できない圧倒的な「ガン=カタ

戦闘が落ち着いた後の喘ぎ声(に限りなく近い息切れ)もたまらん。四つん這いになったほむらを観た俺は頭の中で別の銃撃戦を始めたけど、クラスのみんなには内緒だよ!

 

最後に銃弾がぶつかり合う時、漫画版だと2人とも耳を塞いでいるんですよ。漫画版は本当に丁寧に補足されているのでおすすめです。

劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

 

マミさんとほむらは、おっぱい・髪の色・性格・胸など、キャラデザの段階から対極的な運命を予感させる2人なのだが、共通点もいくつかあるんですよね。

メイン武器が銃とか、1人で頑張りすぎちゃうところとか、俺に愛されているところとか、さやかの消火器攻撃を受けたとか…

 

そしてほむらをかっさらったさやかが「君の推理を聞こうか」みたいな態度を取っている姿は劇場版前編と対比的でおもしろい。

ほむらの推理ショーを「犯人はあんただよ」って思いながら聞いてるんでしょ?あの頃とのギャップがやばすぎる。

 

オラァ!

f:id:Image2D:20170413215342j:image

それから自分を信じられなくなったほむらが、自分の想像物ではなく本物だと確信したまどかの「みんなと離れるなんて私には無理だよ」という言葉を聞いていろいろ後悔する。

それが後に悪魔化を選ぶトリガーになるんだろうけど、アルティメット化する決心をしたまどかは、マミさんや杏子が亡くなったり、さやかが魔女化した酷い世界でメンタル的に成長し、魔法少女達を本気で救いたいと思えるようになったまどかだったから、ここで話したまどかの本音が向こうと同じだとは思えない。あの時のまどかに後悔なんてあるわけない。そういうところばかり間に受けていたらなんかもうダメでしょ。

もうほむらには「本当のまどか」なんてとっくに分からないものになっていて「自分のまどか」だけを追いかけているんだ。

まどかがほむらの髪を勝手に編んでいたけど、イメチェン似合ってないよとか思っていたのだろうか。しかし髪はほどけてしまって、ほむらは走り去ってしまうのだ。

 

それからいろいろ試してみた結果、ほむらは自分が魔女だったのだと気付いてショックを受け、腰痛持ちみたいになる。辛いよな腰痛… 

杏子に電話で「巻き込んでごめんなさい」と告げるシーンは、テレビシリーズのことも含まれていそうでなんだか深いよ。

 

ここでキュゥべえが猫被りを辞めてドヤドヤと現れるのだが、登場の雰囲気だけはちょっとかっこよかった。

 

ネットで見つけた画像でしか確認してないけれど、白いシーツを纏ってるほむらが事後っぽくて良いんだよな。

BD版だと変な光というか模様が追加されていて見にくいんですよね。

 

ここからキュゥべえによる長い解説パートが始まるんだけど、つまりは女の子に声をかけるだけでも迷惑だったストーカーどもが「干渉遮断フィールド」なんて後付けの新技を使い、ほむらは強制的に辱しめを受けていたことが判明するのだ。睡姦みたいなもんだよ。真実を明かされた時のほむらの顔にはゾクゾクしたね。

時々あったキュゥべえの視姦するようなアップはそういうことだったんでしょうね。

変態はんぺん猫は「無意味な堂々巡りに付き合わされることになった」とかほざいていたけど、喋らない設定を利用してまどかとお風呂に入ったんだろ…どうせ。

 

そんなこんなでほむらは円環の理に救われないままソウルジェム内で半魔女化し、無意識に現実の知り合いを巻き込みながら新しい世界を作って過ごしていたのだ。

しかもキュゥべえは観測ついでに円環の理を制御したいと正直にぶっちゃけやがった!

もちろんほむほむはブチギレて魔女パワーでキュゥべえフルボッコにし、円環の理に干渉される前に完全な魔女化を果たしてしまう。俺もボコボコにしてくれ。

「輝きと後悔だけしかもう思い出せない」とかJCのセリフじゃねえ…

 

鳥肌が止まらないカウントダウンからついに始まるホムリリィ戦。

ホムリリィは姿からして哀しく、後ろから伸びる手が街を壊して引っ掻いて、後悔しか感じさせない。あれだけ頑張ってきたのに最後が自己完結だなんてありえないよ。

 

しかしさやかが大活躍!自分の心臓を突き刺す演出がかっこよすぎるし、VIP感が新鮮すぎてたまらん。派遣使い魔どもの戦争が熱すぎる。

マミさんの10倍ティロ・フィナーレは強すぎる…

そしてさやかのスタンド「オクタヴィア」が杏子の槍を使うシーンの素晴らしさに、一部のオタクは円環の理へ導かれたことだろう。あれは嬉しくなるよね。

 

そして皆の愛でQBフィールドがブッ壊れるんだよ。

Kalafinaの『misterioso』が完璧に合っていて泣いた。このシーンは仕事中だろうがメシ食ってる時だろうが、思い出すだけで鳥肌ブワァーなって泣けてしまいます。

2人で弓を構えるシーンも劇伴が素晴らしくて泣ける。視聴2回目以降は会話が噛み合ってないと思えちゃうけど最高。

 

からのキュゥべえフルボッコ!ざまぁねえなおい!!!

 

変態集団を撲滅して結界から脱出!

あの砂漠はいったいどこなんだ。

そして巻き込まれた一般人が懐かしい使い魔どもに優しく運び出される。先生が座っている椅子の下の使い魔がおもしろい。地味に巻き込まれていた中沢くんにも笑った。

ほむらが中沢くんを異性として意識していた説…はありえんから、ほむらにとって朝のやり取りはとても重要なんだろう。良いポジションだな中沢くん。

 

ついに感動の再会かと思ったのにほむほむがまどかに愛の告白!からのバラバラ事件!

 

愛で堕ちるとかルシファー感ありますね。

永遠の別れを受け入れた後に本物と再会しちゃったら揺らいでも仕方ないのかもな。

ところで『マギ』25巻の244話にこんなシーンがある。

f:id:Image2D:20170413222226j:image

彼が抱いているのは怒りだが、ストレートに表すとほむらもこういうことなんだろうなと俺は思う。

 

そんなわけで、これは愛なんだぞッと吹っ切れたほむらは悪魔化してしまうのであった。

 

f:id:Image2D:20170413222539j:image

こんなきわどい衣装を着ちゃってさぁ、確かに目付きとか肩とか背中に物凄くそそられるけど、俺は下半身が一番のポイントだと思うね。

今まではタイツやハイソックスを履いていて「もう少し下に…もう少し上に…」と焦らされている気分になっていたのだが、悪魔化によりついに絶対領域を解禁したのだ。

f:id:Image2D:20170413222645j:image

これはディバインゲートほむら。

スカートの形がとってもイジワルで嬉しいのだが、そのスカートの形や他の部分の露出の高さに、絶対領域としては邪道だと感じる人もいるだろう。だがそういうところが悪魔的と言えるのかもしれない。脚を組むイラストが多くてホント悪魔。聖水かけるぞ。

ここまで言ってますけど、やっぱり俺は黒タイツ派!

 

というわけでキュゥべえは完全敗北し、奴隷宣告まで受けるハメになる。正直なところ、羨ましんだよなチクショウ。

 

こうして1人による1人のための愛によって、迷惑にも宇宙規模で改編された世界が訪れたのだ。

 

道のド真ん中でエアまどかと楽しそうに話すほむらがいて言葉にならない。

 

ほむらの「敵になってあげる」ってセリフがよく分からん。さやかは強がっているけど記憶が消えそうだし(ていうか消えたし)、まどかが使命を思い出さない限り戦いも何も起こらないだろう。魔獣が滅んだ後とか…ほむらの寿命は無限にでもなっているのかな。クラスの授業でディベートをやって敵対するみたいなレベルであることを願うばかりだ。

ほむらがいたところのパラソルにまどか(魔女)文字で「永劫回帰」と書いてあるらしく、いろんな意味で畏怖の念を抱いた。あんた、マジなんだな…

さやかとの会話中にトマトを投げられてるほむらは凄くおもしろい。気取り屋にトマトをぶつける遊びが子供達のブームらしい。

「あの子にまで嫌われるわよ」と上品ぶって忠告していたけれど、たぶんお前よりは好かれると思うぞ。

そして何より、なぎさが小学生だったことに一番驚いた。精神年齢も明らかに幼い小学生を契約させるとかキュゥべえブラックすぎるだろ最低だな。なぎさが叶えた願いも小さいものだったらしいし、ケダモノだよヤツらは。

でもソウルジェムの描写はなぎさだけ無いし、もしかしたら一番救われた存在なのかもしれない。

さやかはまた円環の理に導かれるんだろうけど、まどかがいないなら前より寂しくなりそうだ。それならさやかにとっては杏子が導かれるまで待ち続けていた以前のほうが良いに決まってる。TV版では何も言えずに別れてしまった恭介と仁美と再会できたのは良いとしても、また別れる運命なんだろうし、ほむらが結果オーライみたいに言っていたけど、魔法少女として復活したんじゃビミョーすぎる。でも仮に一般人に戻っていたとしたら杏子との関係は無くなりそうで…ってこの辺は考えるだけ無駄かぁ。どっちにしろまどかと接点が無くなっていて辛いよ。

 

まどかが転校生設定とか出会いをやり直すってレベルじゃない。俺の価値観になるし何度も言ってる気がするけど、あのまどかは別人だよ。

概念になったまどかが…ほむらの全てを知ることができて良かったって言ってたじゃん!

ほむらの努力が伝わった時以上の関係になるなんてもう不可能。いっそ関わらないほうがマシなくらい中途半端だ。

まぁそもそも、ほむらは理解されなくてもいいと思いながら戦い続けてきたんだし、自分自身に興味が無いだろうから、まどかとの関係性にもあんまり執着が無いのかもしれない。

ほむらが何度も繰り返してきた戦いを理解してあげられる人はアニメの視聴者だけになってしまった。

ほむらが相手の幸せを願ったっていうのは本心なんだろうし相手が幸せならそれでいいというのは理想的な愛し方だが、結局は自分が1番納得できる形を押し付けた自分勝手な自己満足なんだよ。愛とか言っていたけれど、自分の弱さを都合よく解釈してるだけなんじゃねえのかと。自分はどうなってもいいと思い続けて自分を愛せないままでは他人もマトモに愛せやしないんです。まどかが愛しく思っていた日常を分かっていないよ。

 

ほむらに質問攻めを注意されたクラスメイトの「やばっ...近寄らんとこ」みたいな散り方はおもしろい。廊下を歩いている時も「うわっ...暁美ほむらだ」みたいな目で見られているし、社会不適合者が無理にデカい顔してるとロクなことになりませんね。

これじゃマミさんのことをぼっちだとか言って馬鹿にしている場合じゃあないですよ。

f:id:Image2D:20170413224356j:image

ここ良いパンアップ。

 

目付きが悪く、イヤーカフを着けた初対面のクラスメイトに哲学的な質問をされ、リボンを渡され、涙まで流されてまどかはドン引きする。二人はまた笑い合えるのだろうか。エンディングの最後のように手を繋げるのだろうか。

…まっったく期待できない。

むしろほむら自身の意思でまどかから離れていきそう。

でもリボンを渡す時のほむほむの顔は確かにいつものほむほむだったんだ(いつものほむほむもアレなのだが)

 

その後に描かれる日常の風景では、さやかと杏子はラブラブで、まどかは大切な家族とまた一緒にいられて、我らがマミさんはアホみたいにチーズを買っている。しかも傍にはなぎさがいる!漫画版では二人が手を繋いで歩くところまで描いていたので素晴らしかった。ぼっちだなんてもう言わせないわ!

 

という感じでほとんど文句ナシのハッピーエンドにも思えてしまうが、やはりまどかから親友のさやかを奪っているのが一番もやもやするんだよほむほむ。

質問攻めの時にさやかは近づいてもいなかったから完全に忘れたと捉えていいだろう。

幼い頃からまどかを支え続けたのはさやかであり、人格形成にも大きく関わっていたはずだ。

ほむらめ…「この世界が尊いと思う?」って何度も聞きやがって…まどかの答えの中には、さやかと仁美との思い出も含まれているに決まってるだろうが!日常に戻れたってまたあの3人で過ごせなきゃダメなんだよ……

ずっとさやかに助けられてきて何も出来なかったまどかが、円環の理でせめてものお返しをしたのだ。その気持ちも消し去りやがった。

テレビシリーズの公式ノベライズで描かれた2人の初めての出会いや、「いつかさやかちゃんにもわたしにも本当に好きな人ができて、結婚して、ばらばらになっちゃったとしても…それでも、友達だと思えます。どこか遠いところに住んでいても、たまに会えれば、会ってあの笑顔で話しかけてくれれば、わたしはそれだけでいい」というまどかの気持ちに涙腺をやられた俺はキレたもんですよ。まどかとほむらが普通に仲良くするラストだったらたぶん画面を殴っていた。

さやかと杏子が仲良くしていれば全て良し...ってわけではなく、さやかにとってはまどかが一番大切な友達だったんだよな。たぶんまどかからしても。

ほんと何の権利があってそんなことしたんだよ!チキショー!

 

そして内容のメッセージが込められまくっている素晴らしい曲『君の銀の庭』(ほむらのシルエットが良い)が流れた後には半分に欠けた月の下で椅子に座るほむら…

明らかに寄り添う相手がいないあのシーンのせいで彼女の行く末をめちゃくちゃ察せられて「ハッピーエンドだッ!」なんて言えるわけがない。なーにがまどほむ尊いだ。 

無理に恍惚とした表情を作っているような痛々しい横顔だった。

落ちたラストシーンはこの先も堕ちていくだけってことを暗示しているのではないかな。

タオルにしたら肌に悪そうなボロクソのキュゥべえは部下に先を越された元上司みたいな目をして奴隷と化したみたい。でもここまで逆転しているとさすがにかわいそうだから、大量のキュゥべえがほむらに叛逆(成人指定)する妄想までしてしまいますね……俺がしたいだけだな。

あの状態のほむらの支えになりたいと思う俺もいれば、キュゥべえのような扱いも悪くないんじゃないかと思う俺もいる。そんな哀愁とサディスティックな雰囲気を身に付けたほむらがどうなってしまうのか気になるけど、この終わり方はある意味美しいし、解釈の余地が残っているからこそ長く楽しめる作品なので、続編をわざわざ作る必要はないと思う。続きを作ってしまったらこの作品の価値がほとんど無くなるんじゃないのかってほど素晴らしい結末でした。

それにしても、魔法少女はこれからも増えるのかが気になるなあ。ボロ雑巾キュゥべえがマッチ売りの少女みたいに契約を持ち込むのだろうか。ウケる。

 

というわけで、観る人によっては様々な解釈ができる内容で、新編を蛇足と言う人の気持ちにもかなり共感できる。「これが見たかった!」と「こんなの見たくなかった!」に溢れている困った大傑作です。モノローグも会話も説明的すぎて映画としては難もあるっちゃあるが、圧倒的におもしろさが勝った。

 

BD特典にあった「1st take ver」も観たんだけど、悪魔化してからのセリフが気取りすぎていて痛さが倍になっていた。救いの無さも強くなっていて、音響監督が語っているようにエンディング後を想像させる含みは薄い。公開版で正解だ。

 

新房総監督は「テレビシリーズの『女子中学生が神様になった』という結末は重いかもしれない」と言っていたらしいが、JCが悪魔に等しい存在と化すのも恐ろしい気がしますよ。

新編はTV版の続編ではなく劇場版前後編の続編だとも言っていたらしい。

そこは別けられていて良かった。

TV版ではきっと普通にまどかと再会できたんだよ…ほむほむ…

 

前後編と新編の間を描く魔獣編なんてものも漫画で出ています。ぶっちゃけかなり蛇足感がありますけど、公式っぽい扱いですし、マミマミストには非常にオススメ。

魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編] (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編] (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

 

 

 

それでは新編のキャラについて語る。
f:id:Image2D:20170413225343j:image

暁美 ほむら

大体は上記のアレコレで語ったので、簡単にまとめるなら…新編のほむらは『ランボー』だった。

ループ(ベトナム戦争)が終わり新しい世界で生きていこうとしたものの、キュゥべえ(保安官)に邪魔をされ、それが引き金となって自分の好きな空間(山)に閉じこもってしまい、そこで戦っていくうちに、あの頃の苦しみが次々と沸いてきて、終盤にはほむら(ランボー)の願い(ベトナム戦争)はまだ終わっていなかったのだと分かる。守ると決めたもののためならば自分はどうなってもいいと思っている所も似ている。

ランボーは大佐に苦悩を全部ぶちまけて、それでも生きていくことを決められたんだけど、ほむらは独りで完結して悪魔化を選んでしまったのだ。

ランボーは歴戦の戦士であり大人だったが、ほむらは場数だけ積み重ねて精神の成長はしないまま生きていたので、あんな行動をとってしまったんだろう。

やっぱり魔法少女達は女子中学生なのだ。

テレビシリーズからずっとそうだが、女子中学生故の精神の脆さや思考がキャラクター性のかなり重要な要素であって、そこを理解しようとせずディスったりするのはよくないんですよね。

まぁとにかく…不幸なほむほむはかわいかった!

誤解されないように言っておくと、俺はテレビシリーズのほむらも叛逆したほむらも大嫌いだ。それでも…1番愛してるんだ(めんどくせえ)

 


f:id:Image2D:20170415103423j:image

鹿目 まどか

ほむらをずっと見守り、やっとまた一緒になれる時が来たと思ったら、ほむらの余計なお世話によって自分で決意した願いは無かったことになってしまい、勇敢だった彼女は消えてしまった。

まどかが家族とまた一緒に生きられるようになったことは本当に素晴らしいことだが、どうしても寂しさを感じてしまう。

もし彼女の中のアルティメットが目覚めて今のほむらを見たら泣きそう。

まあ個人的には一生目覚めず、ほむらはずっと孤独に生きていくってほうが好みだな。

まろかぁ~。

 


f:id:Image2D:20170413203415j:image

百江 なぎさ

まどかが送り込んだ元お菓子の魔女。

まどかにとっては一番のトラウマ魔女だと思うんだがな。

しかし魔法はなかなかのもんだし、病んだ発言も無くて完全に癒しだった。

結果的にあらゆる面でマミさんを救ってくれたので、叛逆後の世界でもし魔法少女を引退できているのなら本当に幸せになってほしいですね。ほむらからすれば全然知らない娘だし、たぶん魔法少女の引き継ぎはされてなさそう。

 


f:id:Image2D:20170413203442j:image

美樹 さやか

彼女も円環の理から、テレビシリーズの時とは正反対の圧倒的な頼もしさを纏って帰ってきてくれた。呪いであったオクタヴィアを受け入れている事でもあるのか自由に出せるようになっているし、正直強さはマミさんよりもヤバいんじゃないかと思える。ほむらの頑張りを認めることもできてキャラが無敵。

ただ叛逆後ではスタンド能力もまどかの記憶も失って杏子とアレしてるだけなので、あのさやかちゃんは何だったんやとなる。不憫だよ。魔獣に負けるまで幸せに過ごすことができそうだが…素直に喜べませんね。

 


f:id:Image2D:20170413203503j:image

佐倉 杏子

やっぱり彼女の気楽さと戦闘力から溢れ出る安心感は、今回のワケわからん世界観の中でも一種の癒しだった。

おそらく一番振り回されていたキャラでしたが、ほむらの叛逆によってマイナスになったことがまったく無いように思えるので、彼女にとってこの結末はハッピーエンドと言えるでしょう。でも真実を知れば認めないのかもしれない。

 


f:id:Image2D:20170413203531j:image

巴 マミ

この新編を観た誰もが彼女の強さに震えたことだろう。戦術、戦闘力、リーダーシップ、肉体(バスト)などあらゆる点で単体最強であることを証明した。なぎさという支えもできた彼女も疑いようのないハッピーエンド…だと信じたい。

 

 

さて...長々しく駄文を書きましたが、コレを読んでくれた方の『叛逆の物語』への理解に、少しでも良い変化を与えられたら幸いです。

 

ついでにサントラで好きな曲

2、3、11、18、22、26、30、31、32、35、38、44、45

 

 

 

まどマギについて

何の前兆なのか、最近まで『魔法少女 まどか☆マギカ』がいろいろなアプリゲームとコラボしまくりであった。

スロットも人気っぽいし、さらにはマギアレコードとかいうオリジナルのソシャゲまで製作するようで、まためんどくさい世界観が広がっていきそうだ。

コラボはそのための戦略なのだろうか。

 

とまあそんな尻軽コンテンツっぽい流れだが、好きなアニメが終了から何年経っていても広がっているのは嬉しいなぁ。

AbemaやAmazonプライムビデオで時々配信されているTV放送版を観るのも良いし、修正されまくった円盤で観るのも良い。

 

というわけで、まどマギについて語ります。

とは言ってもほとんどキャラについてだけです。

とっくに様々な解釈がされている作品なので本当に今更だが、キャラについてなら今でも語れる余地はあるんじゃないだろうか。

この先はかなり主観的で言葉遣いもテキトーですし、アニメ本編はもちろん番外編のネタバレも含むので注意。

新編についてはまた別の機会に。

 



f:id:Image2D:20170408004151j:image

まどマギは全12話のアニメではありますが、世界観やキャラクターへの物足りなさはまったく感じないほど練られた構成になっており、ダイナミックなシャフト演出や劇団イヌカレーによる狂気的な魔女空間も極上で、映像作品としても唯一無二のおもしろさを感じられる。劇伴も最高。かわいいキャラデザとダークな面のギャップもキャッチーだし、それが悪趣味なんてことはなく、描かれる事は真っ当に美しい物語。愛さずにはいられない。

 

それではキャラについて語っていきます

f:id:Imagege:20200123224204p:plain

鹿目 まどか

ほむほむによって翻弄され絶望に突き落とされていく主人公。

他の魔法少女とは違い、健康で優しい父親と稼げる母親と未来ある弟に支えられている富裕層である。

そんな彼女が、自分とは対比的な家庭環境や価値観を持つ少女達と行動を共にしながら、魔法少女になるかならないかの選択を迫られていくわけですが、魔法少女になるまでのまどかは皆に優しい言葉をかけてはキツく返されてショボンしてしまうので見ていて辛い。

そして魔法少女になった最後には「もう誰も恨まなくていいの。誰も呪わなくていいんだよ。そんな姿になる前に、あなたは、わたしが受け止めてあげるから」なんて言って世界を救い、根暗な俺は泣いてしまう。積み上げてきた凄まじい愛の説得力が素晴らしすぎる。

他人の幸せを祈ったことが間違いだなんて、絶望に向かうだけだなんて考えは否定していきたいもんですね。意外と語ることが無かったので以上です。

 

 

f:id:Imagege:20200123224545p:plain

美樹 さやか

変身すると腋と絶対領域にオーラが出てくるまどかの幼なじみ。魔法少女の中で唯一男に恋心を抱いていた女。そんなリアルな女子中学生感が視聴者に好かれたり嫌われたりする要因になっている。

彼女は本当にドンマイなキャラだ。

なんかいろいろあって猫型はんぺん野郎に体を脱け殻にされた挙句、強制的に腹痛を与えられたさやかはもうお嫁に行けないと確信し、本当の気持ちを実行できないまま友人の仁美を妬んだり自分の醜さに苦しんでしまう。

f:id:Image2D:20170408004412j:image

影の魔女と自暴自棄に戦っていた時の傷ですが、小説版だと「さやかちゃんの片目は潰れていました」「腕の一部は裂け、足も骨が見えるほど抉られていました」とグロテスクに表現されていたので、本当にマイっていたのだと分かる。

 

だけれどネガティブな感情には常に鋭く敏感で、ほむらがグリーフシードを渡してきた時には、ほむらがやろうとしたことが完全に偽善であると気付いて拒み、「あなたって鋭いわ」などと言われたりしている。(誰にでも分かりそうなんだけどさ)

ただグリーフシードを渡すだけでは、まどかを傷つけて恭介を仁美に取られたさやかの苦しみが癒えるわけがなかったのだ。

浄化してもその場しのぎでまた濁る可能性も高いと思うし、こうなる前に純粋な杏子と話していたことで余計にほむらが気にくわなかったのかもしれない。

そして壊れた自分を見たまどかが苦しむかもしれないって心配をする以前に、自分はもうまどかに嫌われたんだと思い込んで諦めちゃっていたんだろう。

 

魔女化する前に電車でお話したホスト達は殺されてなかったみたいですね。漫画版では殺されちゃったらしいけど、それ1つでキャラの印象は物凄く変わるのでアニメのパターンでよかったよかった…。

ちなみにアンソロジーコミックにホストどもが活躍する話があって地味におもしろかったです。

魔法少女まどか☆マギカ 4コマアンソロジーコミック (1) (まんがタイムKRコミックス)

魔法少女まどか☆マギカ 4コマアンソロジーコミック (1) (まんがタイムKRコミックス)

 

 

そしてまどかに救われることで恭介と仁美の仲を認められて、彼の演奏が好きだっただけなんだと悟った後に円環の理へ…。

思えばさやかが恭介の性格等を褒めたことはまったく無かった気がするぞ!

まどかに酷いことを言ったきり二人は話せていなかったから再会できて良かったなぁ。あんなことがあっても最終的にさやかの願いを尊重してくれたんだし、まどかが最高の友達であることは間違いない。

 

そんなさやかちゃんの戦闘スタイルは剣でした。

その道の師から剣技を学んだ訳ではないので、振り回したり投げたりするようなノリに任せた動きばかりでしたね。バット時代とあまり変わらない。

5話で杏子の槍を刃先で止めた瞬間は凄かったけど、演出のために仕方なくって感じの扱いらしい。

才能が無いんだと自虐していたけれど、数えるほどしか戦ってないんだから彼女を焦らせる事が無ければもっと強くなれたんだろうな。

 

まとめると、次々と起こる不幸ラッシュに耐えられず色々やらかしてしまったフツーの女の子である。彼女は『ダイ・ハード』シリーズを観るべきだったんだ。

 

 
f:id:Image2D:20170408004752j:image

佐倉 杏子

登場したばかりの頃は行動がDQNすぎて無理だったのだが、物事を厳しい目で見つつも、一番ハッピーエンドを望んでいたであろう優しい娘であった。

杏子は最初に訪れた絶望の壁を乗り越えていた点が凄い。普通なら家族の自殺で魔女化していたんだろうけど、そのまま生き続けて孤独まで自分の力とした。

最後にはさやかを孤独にしないよう自爆。

なんかもう今までの悪いイメージも全て吹き飛ばしちゃうような退場でズルいですね。

以上です。

 

 

f:id:Imagege:20200123225233p:plain

巴 マミ

マミさんは何も考えられない瀕死の状態で「生きる」という当たり前のことを願ったが、それはたぶん別の願いで契約しても自動で叶っていたんだろうな。

つまり他の魔法少女とは違って、夢も希望も叶えられぬまま、ほぼ強制的に魔法少女としての人生を歩まされた。

彼女の願いから訪れる絶望は恐らく「孤独」だったんだろうけど、それにもなんとか耐えていた。

まだ中学生なのに恋や友達と遊ぶことまで諦めて、魔法少女一本で生きている達人。しかも天涯孤独で独り暮らし(猫型孵卵器は含まない)。

…こんなに支えたくなるキャラがいるだろうか?

俺も一緒に戦って彼女の生きる希望になりてぇ〜などと思っても、観ている側は何も出来ない。残念だが、その辛さがまた作品とキャラの魅力なのだろう。

 

「マミさんは豆腐メンタル」なんて言う人をよく見かけるが、魔力を私欲に使わず、他の魔法少女のやり方に流されず、人を救う理想の魔法少女像を貫いてきた彼女が豆腐なわけがない。

豆腐などと思われてしまう一番の原因は10話だと思うけど、人助けを生き甲斐としてきた自分が、最後には人を傷付ける側になるだなんて分かったら死ぬでしょ。ゾンビ映画でよくあるやつです。友達だと思っていたキュゥべえに裏切られたってショックや、さやか達を誘った罪悪感もあっただろうしさ…

ワルプルギスの夜を止めることは考えずに皆を殺そうとしたマミさんのオツムは弱いかもしれないけど、「皆をすぐ楽にしてあげたい」「私が殺して全てを背負う」なんて気持ちがあったとしたらどうだろうか? 

まぁ上記の心理は完全に俺の妄想なのだが、杏子を最初に片付けたり、ほむらを拘束する手際の良さからして感情に流されただけの行動じゃ無かったのは確かだと思うんですよね。大事だった皆を撃った後に自分がどれほど苦しむかなんて分かっていたはずだ。そんな汚れ役を仲間にやらせようとしなかったマミさんは最後まで「お姉さん」だったんだよ。

事を済ませたら自分の命を絶たねばならないことも覚悟していただろうだからメンタル面では強さしか感じなかったなぁ。

 

そしてまどかが神様(仮)になれた理由にマミさんの存在は欠かせない。

なぜなれたかって、もちろんほむほむがループしまくっていたり、まどか自身が数々の悲劇を見て覚悟を固めてきたからなんですが、精神面では何よりも勇気が必要だったはず。俺はそれをマミさんから受け継いでいたと思っている。

4話でまどかがマミさんの部屋で「あたし、弱い子でごめんなさい…」と言ったのはマミさんの強さを分かっていたからで、12話でノートを返してもらった時に決断する勇気も頂いたんじゃないかな。

まどかがほむほむに「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから」と言ったが、これはマミさんからきている言葉なんだ。

まぁつまり…マミさんはすごいってことです!これだけは譲らん!!!

 

もちろん戦闘でも最強。

使い魔どもとの戦いでは銃で殴ったり、蹴りでぶっ飛ばしたり、華麗に舞いながら容赦なく銃弾を撃ち込みまくる。

数々の戦いで得た経験と頭の良さと胸が他の魔法少女と比べて段違いに優れている。

銃のサイズや弾の種類まで多様性があるし、マジカルリボンは相手を拘束したり、相手の拘束技を切ったり、落下物を受け止めたり、移動手段として使うこともできる。

他にもさやかのバットを素材無しでマジカルステッキに強化したりと魔法の応用までもが一番上手い。

マミさんはドラマCDや番外編のTDSで杏子の師匠をやっているので、杏子の技が多いのはそういうことでもあるのだろう。良くも悪くも他の4人はマミさんから始まっているのだ。偉大すぎる。

TDSのマミさんは最後に自ら死んじゃうんだけど、あのタイミングでは後輩に押し付けて逃げたようにしか見えなくて正直酷かった。

でも「魔女のいない世界でみんなに会えたら良かったな」って言葉が核心を突きすぎていて泣けるんですよ…

魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~ (上) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~ (上) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

 

 

そういえば事故前の人物像はまったく語られていませんね。

両親と楽しそうに話すマミさんとか想像しただけで胸がズキッとくる。

 

…とまぁこのままマミさんの全てを絶賛したいところですが、1つ引っかかってるシーンがあるんだよな。

2話の「自分より強い相手は邪魔者ってわけ?いじめられっこの発想ね」ってセリフの違和感…すごくないですか?

さすがに何言ってんだコイツと思ってしまった。普通にピンとこない例えだし、気に入らない相手を排除しようとするのはいじめっこの発想じゃね!?

 

まぁつまりだ。たった3話で亡くなったというのにあれほどの存在感…胸と首だけじゃなく本当に奥深いキャラクターなんですよ。たぶん。彼女はピチピチの中学生なのに、大きなお友達もつい「さん」付けで呼んでしまうほどの風格がある。だけどレディさ。

 

どうでもいいけど、「マミる」って言葉を未だに使う輩がいますよね。あの言葉はナンセンスの極みなので、目にしなくなる日がとっとと来てほしいもんですよ。

 

 

f:id:Image2D:20170408005313j:image

暁美 ほむら

まどマギデビューした頃は黒髪ロングに黒タイツといった完璧な見た目に一目惚れしてしまい、常にほむらちゃほむほむだったのだが、冷静に分析してみるとかなりヒドい女の子だった。

 

まず、ほむほむは1周目でループするべきじゃなかった。

これを言うとストーリーそのものを否定してるようなものだからちょっとアレなんですけど、彼女はまどかの「元気でね」を無視してワルプルギスの夜と戦ったマミさんの「名誉の死」を最終的には「頭パックン」にしたんだよ。

 

ほむらはまどかに「今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね」と毎回言ってそうだけど、魔法少女になるか、ならないかの選択だけが人の変化じゃなくて、もっと大事なアレがあるのだ。ほむらにはその辺を気遣えるレベルの想像力も人生経験も無かったので本編のまどかはズタズタ。まどかの「肉体の生存」しか考えていない。

最初にほむらが惚れたまどかはもうほむらの中にすらいないのではないか?…切ないね。

 

9話では「てめえそれでも人間か!?」という杏子の叫びに「もちろん違うわ、あなたもね」とクールに返して上手いこと言ったような雰囲気になってたけど、杏子は肉体ではなく人間性についてツッコんでいたわけで、ほむらはコミュ力というか聞く力の低さをドヤ顔で披露してしまったのだ。そういうところがかわいいのだと思いたいけど、まどかの気持ちを考えたら普通に最低である。傷付くと分かっていて返したんならそれはそれでまたドン引き。しかもその危うさはメガほむ時代から垣間見える。

 

ワルプルギスの夜に勝ったけど魔女化しそうだなって時には「2人で怪物になってこんな世界何もかも滅茶苦茶にしちゃおうか」だなんてマミさんの精神から何も学んでいないことを言い出す。まどかからすれば「まだ私の家族いるんですけど」って感じだろうよ。何も返事されてないし、まどかに絶対引かれてる。こんなふっ切れた友達は見たくなかっただろうし、まどかがドッキリ方式でグリーフシードを使ったのも納得だ。

 

ていうか、なんでマミさんとまどかの扱いにあれほどの差があるんだろうか?

マミさんは1、2週目では本当にお世話になった存在でしょ。

殺されかけたんだからビビるのは仕方ないけど、「誰も未来を受け止められない」とかマミさんの行動だけを見て決めつけたような発言は酷いよ。現実を受け入れられなくてループした君が言うのか。そして本来巻き込まれなかったはずのさやかと杏子を含めて「こいつら使えない」的な扱い。

勝手にループしておいて「もう誰にも頼らないッ!」ってあぁそうですか。

 

そもそも突然作り始めた威圧感と事情通ですって態度を止めていればマミさんから警戒されることは無くなり、もっと上手く話が運んでマミさんの死も回避できたはず。それで何度も体験してきたであろうさやかの魔女化をどうにかして防げさえすれば、お菓子の魔女戦を生き残ったマミさんは魔法少女心中計画を発動しないかもしれんし、杏子とさやかも生き残ってワルプルギスの夜戦が有利になる。まどかの悲しみも最小限で済むはずだ。

ほむらはお菓子の魔女が危険だって未来を知ってるくせにテキトーに登場するし、ハコの魔女の時も統計とやらがあったはずなのになぜ現れなかったのか。もし分からなかったとしても、なぜ暇人(決めつけだけど)のくせに不安定なまどかから目を離していたのか。

さやかの契約は避けられなかったにしろ、まどかはガチで死にかけていたよ。

その後の会話で「彼女にも監視」とか言ってたけど、まどかの監視も出来てなかったんじゃね…。

 

ほむらとさやかは相性が悪いと言われがちだが、メガほむと同じく気が弱いまどかの最初の友達がさやかだし、ドラマCDでクールほむほむとさやかが微笑ましい会話をしていたことから素の相性が悪いってことはない…はずで、気が強い直感型さやかに気が強い現実的思考のキャラで当たっていったほむほむが悪い子ッ。

 

それと改編後の世界でさやかが円環の理に導かれた後にほむらだけ「まどか…!」って言っていたけど、まどかを知らない杏子達からしたら空気を読めない発言が普通にウザいでしょ。さやかちゃんに触れてあげて。

 

そして一番迷惑だったのは銃器のマジカル窃盗だと思う。いったいどれほどのヤクザの指と軍人の首が飛んだのか気になる。アルティメットまどか様は結果的にほむほむの行動で犠牲になった人達も救ったのだ。

 

ここまでボロクソ言ってしまいましたが、11話では自分がすでに迷子で、まどかとほとんど通じ合っていないことを自覚しているし、まどかを守ることだけが生きる理由になるまで壊れちゃってんだなぁと理解できれば、やっぱり好きになっちゃうな。

f:id:Image2D:20170408005426j:image

杏子とさやかの戦闘を止めに入ったシーンとか、ワルプルギスの夜戦の変身シーンやハンパない火薬でボコボコにするホマンドーアクションは素晴らしい映像だった。

ワルプルに吹っ飛ばされた時と絶望しかけていた時の表情は悲しすぎて泣けてくる。本当にかわいそうでかわいい。ゾクゾクする。

某海賊漫画の白ひげは裏切った息子をそれでも愛したし、俺も最初の気持ちを裏切らずに彼女を愛でていこうと思います。好きだよほむら…。

おわり。