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ハッピーシュガーライフ(アニメ)感想

どうぞよろしく。

 

ネタバレ注意

 

『ハッピーシュガーライフ』f:id:dqntan:20181231214214j:image

愛が理解できない女子高生が惚れた幼女を軟禁し、自分の幸せのためにあらゆる障害を排除していくおはなしなの。

街の治安が悪すぎるのか、主人公特有の引き寄せ体質のせいなのかは分からんが、未成年の男を監禁してアレコレする女店長、ドMのストーカー教師、過激なDQNロリコンの男子高校生などが現れ、そんな輩をサイコJKがスカッと成敗していく流れになるのだ。異常者と異常者の戦い!と盛り上がりそうだけど正直レベルはショボイ。

キャラの名前が「さとう」とか「しお」とか「しょうこ(こしょう)」って感じで「小学生が考えたのか」と言われても仕方がないネーミングセンスだが、分かりやすい調味料であることからどれも交わらなさそうな運命を感じさせ、非常にビミョーな気持ちにしてくれる。しお×しょうこは合うだろと思うだろうが、絡みは特に無い。

 

そして最大の激ヤバポイントは、やはり主人公さとうの過去でしょうよ。ふわふわしたかわいいキャラデザでスタイルも良いJKだってのに、「告ればヤレる」とモブに言われるくらい男遊びをしていたんですよ。本編開始数分で彼女の処女性が崩壊してしまうので、悲しくも多くのオタクがその設定に失望して視聴を断念した事が推測できる。さとうのバイト先の冴えない客達も気の毒だ。だが俺はめちゃくちゃ興奮してしまった。

俺としてはさとうの元ビッチ設定に異様なエロスを感じてしまって、ずっと下心全開でさとうを見てしまいました。サイコな目の多用や動揺した時の表情や精神状態の崩れっぷりも最高で、2018年の夏アニメん中じゃ最もエロい存在だったと思います。異論は認める。完全に性癖の問題だ。

8話で裸ワイシャツ状態のさとうが、泊めてくれた画家に宿代代わりのお礼をすると言い出したシーンなんて泣きそうになったよね。

5話でバイト先に来た害悪な客が飲み物を股間付近に零した時、そいつに恥をかかせようと拭いていたのもサイコーだよ。俺も零してゴシゴシ拭かれたいもんです。

おかげさまで、俺はなんで欠落中のさとうと出会ってないんだよと苦しみ続ける毎日だ。「男の子はすぐホテルに行きたがるから女の子の方が気楽」みたいな事をさとうが言っていたし、乙女ゲームに出てきそうな紳士キャラとか、「美味いもん食えば元気出るぞ!!」みたいな漢気全開キャラで接すれば、なんか絶対おもしろいことになりそうですよね。

それに画家から趣味を聞かれた時、「映画を観たり~」とか言ってた所も興味深い。恋愛映画とかどんな気持ちで観るんだろう。そういうフィクションに触れていたはずなのに、こいつはヤリモク野郎しか現れない男遊びの中で真実の愛が見つかると期待していたのだろうか?お前にも言ってんだよしょうこ。

まぁとりあえず脳筋アクション映画を一緒に観たいよね。チャック・ノリスとかブルース・リーの映画を観たりして、「何も感じない」とか言われて泣きたい。

そんな妄想ばかりしてしまうよ。だって俺、さとうのことが好きだから...。

「ヤリたいだけだろ!」と言われたら5時間くらい黙ると思うけど、あの性欲が無だった画家の気持ちも分かるんすよ。何か欠落しているかわいそうな彼女だからこそ完璧で美しいし話したくなる、大金を出してでも逃したくない。ばかあほ好き。

しおちゃんとの関係で百合アニメなどと言われがちだが、どう見てもオトコを誘ってる表情の抱き枕カバーや添い寝シーツなんかが公式で販売されているのは奇妙でおもしろい。最終話を観た後に買う人、スゲーと思う。

最終話で彼女はマンションの屋上からしおちゃんと共に飛び降り、ありえたかもしれない幸せな未来を想像していく中で何かに気付き、しおちゃんのクッションになるように落下して死亡します。

さとうはずっと自分の幸せのために行動し続けていましたが、死ぬ直前に相手の幸せを願えるようになって、しおちゃんを生かしたんじゃないかなって俺は解釈しています。私がいなくなっても元気に生き続けてくれればそれでいい(でも私のこと好きでいてね)って感じの結論が俺には1番しっくりきました。

まぁ正直この結末は悔しいです。何が悔しいかって、散々周りを壊しといて幸せいっぱいで勝ち逃げしやがったところですよ。さとうを盲信的に褒めるのはアレですし、やっぱ最後は苦しんで欲しかったのが本音です。出てくる男はもれなく報われなかったし、好き勝手やって幸せになったぞ!ざまぁみろ!とでも言ってるようなオチだ。この納得いかなさを狙っていたのなら、まぁ大したもんですわ。

 

そしてしおちゃんですが、こちとら画家の意思を継ぐ者なので正直好きじゃありません。

しおは「閉鎖的な家庭育ち」+「マトモな教育を受けていない」+「純粋な幼さ」という最強ステータス持ちなので、容易く洗脳されてしまったんでしょうね。実際さとうと居るのが幸せだとしても、人を殺した事を愛の行動として軽く受け入れてしまうのはどうかしている。それでいてセリフだけは知能が高そうという違和感も悪い意味で気になる。

無垢さの象徴とも言える幼女だからこそ、汚れたさとうや三星のような人間が必死に縋る状況ができあがり、頭ペラペラの8歳だからこそ、軟禁生活の設定が成立していたんだし、しおちゃんが幼女である事にちゃんと意味があるのは間違いないんですけど、それを上手く扱えていたかはビミョーかな。

これは俺の妄想ですが、さとうってしおちゃんが成長していくにつれて冷めていきそうですよね。犬とか猫を小さい頃だけかわいがる人みたいな感じ。ギャハハ。

そしてラストでは、死んださとうがしおちゃんの中で永遠になって1人で愛を完結させる存在になった的な感じになりましたが、さとうがこれを狙っていたとはあんまり思えないような気もするし、愛を向けている家族を悟ったように突き放すのもチョーシ乗ってるし、やっぱりスッキリしない。ハッピーシュガーライフだろうと、1人で生きていけるほど世の中は甘くないぞ(笑)

 

しお達の母親である神戸ゆうなは、原作にあった最悪すぎる過去が描かれなかったせいで毒親のイメージばかりが残ってしまっていて残念でしたね。かわいいんだけどね。

 

あと叔母さんも良いよね。あのルックスで性欲処理ボランティア。世界は祝福で満ちている。でも臭そう。最終話の放火でしょうこの焼きが甘かったのは、身元がすぐ判明するように配慮した的な意図があったのかもしれませんね。彼女も人の子ですよ。まぁどうせ、あさひがしょうこを見つけるシーンをやりたかっただけなんでしょうけど?

 

しょうこは常識人寄りで(あくまで寄り)、好感を抱きやすいキャラでしたね。なんだかんだビッチ属性を持っていたので、終盤のキラキラ感は不思議な感じだったなぁ。自分を愛してくれる相手を愛するわけではなく、クレイジーなさとうそのものを愛そうとした彼女の愛も本物ですよ。たぶん。R.I.P

 

もうついでに男キャラにも触れておきますが、三星太陽くんはホント悲劇的でしたね。美人に2度逆レされてて羨ましいってのが本音ですが、最終的には優しい母親のために良い子でいたいと思うことすら無くなって、目覚めてしまったキモいロリコンの衝動に流され堕ちるだけの人生でカワイソー。でもやっぱりギャグ要員としては優秀だったと言わざるを得ない。まぁまだ若いし、たぶんいつか治るんじゃないかな。

 

あさひはとにかく良い奴だ。キツすぎる家庭環境に耐えた立派なタフボーイだし、目の前に立ちはだかるキモい大人達を容赦なく否定する度胸もあるし、母の罪を理解し、しょうこを励ます事も出来るデカい器を持っている。普通応援するでしょ。彼は家族に囚われてるとかいうネガティブな意見を見かけたが、的外れもいいところである。暴力的な一面があるのかもしれないが、たった1人の妹が異常者に拐われている時に穏やかな行動なんてできっこないでしょ。『プリズナーズ』のヒュー・ジャックマン『96時間』リーアム・ニーソンくらいには狂っていくべき。

さとうを上げてあさひを下げる感想はちょっと理解できないな。

 

先生はまぁどうでもいいか。


それとめちゃくちゃどうでもいいんですけど、夢王国と眠れる100人の王子様ってゲームに姫(プレイヤー)の事をシュガーと呼ぶ王子がいるんですよ。こういうキャラが必要だったのかもしれないな。

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というわけで、俺はマジでさとうが好きだし、なんだかんだ好きなアニメでした。原作の終わりも早く見たい。