いまげろく

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2020年 冬アニメを総括

ハンパな感想は書きたくねえ!と無駄な拘りを貫いていたら、気付いた時には2~3話分も春アニメに乗り遅れてしまった。後悔は無い。何もおかしいことじゃない。

このクールが全部で何作やっていたかは知らないが、俺の2020冬アニメは15作だった。

正確には冬アニメじゃないだろって作品も混ざっていますが受け入れましょう。

順位は順番通りになるけど真ん中辺りの何作かは同じくらいです。

一部ネタバレの激しい作品があるので、未見だから避けたいって人は目次からどうぞ。

 

 

 

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ID:INVADED イド:インヴェイデッド Official Trailer 02 / OP : Sou “ミスターフィクサー MR FIXER”

1番好き。これだけは感想が長くなってしまったので別記事として書きました。

imagege.hateblo.jp

 

 

22/7』


22/7 5thシングル『ムズイ』 ※TVアニメ『22/7』オープニングテーマ

約3年前に発表された秋元康プロデュースの二次元アイドルがや~っとアニメ化。

壁と呼ばれる謎の存在が半強制的に敷いてきたアイドルという名のレールに、美少女たちが上等だよバカヤロウと乗り込んでいく話である。

3DCGの酷さや一部キャラの棒読みに聴こえる演技がかなり叩かれてしまったけれど、滝川みうの声に関してはむしろあれで完璧だ。上手い内気キャラの演技というものは単なる萌えの表現に収まってしまったり、なんだかんだ声の出し方は自信のあるものになってしまうことが多いもんだが、この滝川みうの声を聴いたらまず「お、おぅ…がんばれよ」と思ってしまうほどに強烈でホンモノを感じさせてくれる。他もまぁ…悪くはないよ。嘘、好きだよ。

自分を輝かせるためだとかアーティストだとか、アイドルを夢のあるものとしては扱わず仕事として描いている終盤までの流れが特殊だし、バックが強いこともあり最初から一定の客が入ってグループの成長をほとんど省略している構成もなかなか新鮮。発表したら有名になることが約束されているようなもんである秋元康らしい作りと言える。

メンバー個人の掘り下げは丁寧に行われるけど、過去や悩みなどを仲間と共有して解決するみたいな事はせず、働く中でそれぞれ自己完結させる描き方もおもしろい(描かれてないところで打ち明けてる可能性はある)。個人回はどれも良くできていて、特に麗華と絢香とニコルには惚れるしかなかった。かわいさなら全部満点。演出はジュンの回が浮きすぎだろってくらい別格。テレビドラマでもあることだけど演出レベルが一貫しないテレビシリーズって評価に困る。

そして一番の問題であろう「壁」についてだが、奴は最初から最後までキモかった。

ハナっから捻りの無いメタファーみたいな存在感がダサいし、メンバーの悩みを的確に突いていく指令の正確さは変態としか言いようがない。温泉旅行でメンバーに私達は1つだと確信させてから解散させるサディズム全開っぷりにもドン引きするしかない。

ニコルとみうは過去に出会っていました~ってパターンにしたのは少し安易に感じてしまったんだけど、みうが覚えていないって設定にしたのは凄く良い。壁がこの組み合わせを狙っていたのだと思うとなかなかキモい。こういう関係性がエモすぎるんだよなとか思って選んでそう。でも10話にきて、みうが1話から引きずっていた大人の言葉をニコルが否定したのはメチャクチャ良い。

11話は幼い頃のニコルのかわいさが何よりも素晴らしいのだが、みうは大切なモノのためなら何をするか分からないアブねえ奴ってことが分かるところも最高に熱かった。1話ラストの時みたいな頼もしいみうさんをずっと待ってたんすヨと気付かされる。

12話は物理的に壁を破壊する超展開でクソ笑った。まぁ何かしら壁を越える表現はするだろうなと1話の頃から予想していたけど、まさかその辺の物でガンガン殴るとは思ってなかったよ。物凄い説得力がある。壁の中が真っ赤になっていたシーンは『悪魔の棲む家』のオマージュでしょうね。俺しか言ってないけど。

大量にあった写真はどう考えても撮ることが不可能なアングルのものもあって怖すぎ。

とうとう絢香に変態と呼ばれたりして壁の信用は地に落ちて「壁には頼らない!」って流れになるのは良かったんだけど、復活ライブまで壁の仕込みだったのはどう考えても気付くだろうし、最後に壁が選出した新メンバーも受け入れるとなると意味不明である。あれだけ突き放された後に指令を出す壁のメンタルが無敵すぎる。わざと憎まれ役になった『ダークナイト』のバットマンみたいな存在になったとでも言うのか?どこまでも少女達をコントロールしたいという意志を感じてこなくもない。良い作品だったなと思ったら壁が自分に重なるような気がしてきて嫌な感じですよ。本当にどういうことなんだよ。ムズいよ。でもみうニコのジャンプで「まぁいっか!」と思いました。もういいんだ、そういうことで。ついでに、みうは最後までニコルのことを思い出さなかったと解釈しています。俺はそういうものが好きなので。

個人的には音楽に触れて欲しかったなという物足りなさもある。パフォーマンスの努力は見られたけど曲に対する気持ちとかを語らせていたらおもしろかったと思うんだがな。歌詞も曲調も独特ではありますからね。

結局ナナブンノニジュウニとはどういう意味があったのか明確には語られていなかったと思うんだけど、割り切れないとかなんか難しそうなことではなくて、都の考案したお好み焼き円陣ってことでいいのだろう。

OPの『ムズイ』は「ムズいよ」で切る演出的なおもしろさが印象的だけど、フルバージョンで聴けばちゃんと名曲なんですよ。挿入歌になっていた『シャンプーの匂いがした』(超好き)と『理解者』もしっかり聴いてみてほしい。Amazon Music HDではULTRA HDで配信されている。

そういえばYouTubeで公開された『あの日の彼女たち』ってシリーズがあったりYouTuber活動とか計算中なるバラエティ番組も存在してるけど、それぞれ別の世界線みたいに扱ったほうがいいんだろうな。性格からして違和感を感じなくもない。ソシャゲも何なんだろうな。アニメの皆はキャラクターとしては大好きになれるし彼氏面だってしたくなるけど、偶像を排除して個人の素のドラマを描きすぎていたからアイドルとして見るのは難しい。

声優もキャラと同等に前へ出してくる売り方は賢くはあるんだけど複雑な気持ちになる。

これからはYouTuber活動と計算中とTwitterを時々チェックして音楽はガチで追いかけるって感じで楽しんでいこうかなと思う。良いコンテンツだ。

 

 

ダーウィンズゲーム』


TVアニメ「ダーウィンズゲーム」本PV

物凄く懐かしい気持ちになるザ・王道なOPの映像、しょっぱなから主人公が新種の能力を得て最強ヒロインに惚れられる景気の良さとか掴みはバッチリ。観ている間の楽しさはイド以上だったかもしれん。6話の人工呼吸だったり9話のスコーピオンなど映像表現として完全に失敗している強烈なツッコミ所はあるけれど、もとよりB級感をガンガンに纏っているので本気で指摘しようとは思わせないし、話の流れに関してはちゃんとおもしろくてキャラの掘り下げや強さのバランスも完璧で、結局は良い印象が強く残るズルいアニメだったよ。ヒイラギさんには普通に泣きそうになったもんです。EDの『Alive』も好きだし、イントロを使った引きも毎回秀逸だった。ただ最終回である11話は原作の改変が目立つ作りになっており、原作の王さんは普通に転送で消えるのだが、消える前に撃たれまくるアニメのアレンジは素直に良いとは言えない気がする。スイが悲惨な状況を見て吐きそうになるシーンが無かったり戦いが終わった後の雰囲気も軽いものになっていて、漫画ではあまり感じなかった俺TUEEEみたいなノリが前に出てしまっているんじゃないかなぁと。つまりは原作の方がさらにおもしろいしキャラデザも良いよ。

 

 

『マギアレコード』


TVアニメ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」PV

まどマギの外伝として作られたソシャゲをアニメ化したやつ。カメラワークや劇伴が良いし、出てくる女の子がかわいすぎて全く退屈しなかった。ただいかんせん、背景に直接的な表現の字を映したり、魔女結界でもないのに超現実な背景を多用しすぎだとか、演出があまりにも露骨な回とちょうど良い回の差が激しくてダサかった。原作やってる人なら分かるだろ?みたいに細かい説明を省いて突然ドッペルとか合体技を導入してくるのもメンドクセー。ウワサを認識しないと使い魔みたいな奴らの存在に気付けないって設定はなるほどなと思ったけど、それが明かされるまでは登場人物がマヌケに見えてしまうのも厳しい。萌え豚としては最高峰だが俺の期待は何度も失望に相転移していたわけだ。

でも無印キャラの扱いに大した不満は無くて、まどマギ10話で皆と心中しようとしていたマミさんが魔女化からの救いの道を示されるとあんな行動を取るのかと興味深いものがあったし(13話の服装はアレだが)、杏子のマギウスを見限る速さとか頼もしいヤンキー感はマギレコ勢と被らない良さで嬉しくなるし、さやかの再生能力を駆使した骨まで見える戦闘シーンの迫力は最高と言わざるを得ない。おなじみの消火器も使ってたしね!薔薇園の魔女なんかも出ていたけど(なんでだ?)やっぱり雑魚扱いされていましたわ。

結局のところ1番素晴らしい要素はキャラのかわいさで、特に主人公のいろはちゃんはとってもスケベ。いろはちゃんはまず顔面が非常に良い。特徴的な赤セーラー、赤スカートとハイソックスから作られる絶対領域、腕の部分を黒で覆う姿の色合いは素晴らしいバランスだ。魔法少女衣装は実質的には肌をほとんど露出していないのだが、明るいピンクと白で構成されたフードマントの内にはボディストッキングじゃねーかと言いたくなるような薄いインナーを全体的に纏っており、色の濃い部分はタートルネックとスパッツ属性を付与させ、同じ色合いの手袋まで装備し、ベルト付きスカートとロングブーツで絶対領域も作り出しているフェチズムコンプリートだ。どう考えてもエッチなのだ。学校ではぼっちなのも良い。鶴野ちゃんの料理を50点と言ってしまえる度胸(?)もある。純粋にめちゃくちゃ優しいところも好きになるしかない。

やちよさんは19歳の魔法少女ってだけで満点だし、モデルをやっているだけあって顔もスタイルも良く服装も頻繁に変わってる。魔法少女衣装はどうしても脚を見てしまうよね。多くのものを失ってきたのに魔女化してないってスゲーなと思っていたけど、13話で実はドッペル使えました~と明かされたので普通に何度か魔女化レベルに絶望していたのでしょう。タイミングがよく分からんけど。

鶴野ちゃんは結婚して欲しい。

レナはめんどくさくてかわいかったね。変身能力もエッチだ。知り合いに内緒で「俺だけがこいつの良さを分かってる」って感じに仲良くしたいタイプ。

かえではレナのことをディスりながらも「それでいいんじゃないかな」と友情を続けていたのが凄く良かった。13話ではマルチの勧誘者みたいになってたけど。

調整屋の巨乳さんは百合媚びの香りがするけど、まぁ関係無くイイよね。

マギウスの翼のかわいい双子ちゃんも最高。姉である天音月夜の「尋問でございますか!?拷問でございますか!?」はこのアニメ全体の中でもトップクラスの名セリフだ。どちらもしない。結婚しよう。

エネルギー回収効率が悪いから相手にされないだろうけど、俺もキュゥべえと契約してマギウスの集まりに参加してえ。

他はキャラはノーコメント。 

 

お話として特に見応えがあったのは9話だ。失敗作とされたAIと、誰からも必要とされなくなった少女の友情物語で切なかった。優しさを得て強くなったアイがさなと同じ姿になったことで、ここまでアイに感情を与えたさなも失敗作なんかじゃ無いのだと感じることができたし、自分の映し鏡のようなアイと別れることが自分だけの世界から飛び出す構図にもなっていたのは素敵だった。アリナの戦闘シーンは正直なにやってんのかワケわかんないし何度も掴みかかろうとしている意図も謎で笑えちゃったし、無茶苦茶でぎこちない編集ではあったけどクセになって何度も観ちゃう。

1番印象的だったのは一応の最終回である13話で、初めて観た時にはそりゃもう驚きしかなかった。

AbemaTVで観たのだが、意味不明な暗転でセリフだけを流したり、同じカットの使い回しも多くて映像がまったく完成されてなかったんだもん。さやかとマミさんの戦いはほとんど抜けてなかったけど、ドッペル発動辺りは壊滅的でしたね。まぁ後にプライムビデオで完成版を観られたから文句は言うまい。

最後の演説を聞いていたら、搾取されてきた少女達が一丸となって挑む新しい叛逆の物語とも言える気がしてきた。

元々2期を作る気だったのは分かっていたので、13話の打ち切り感は叩くほどのもんでは無いと思うのだが、せっかくのアニオリキャラでメチャクチャかわいい黒江ちゃんをまったく扱えていなかった事には、さすがに構成がヘタクソだったんじゃないのかと言いたくはなる。

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感想をまとめると、俺はとにかく鶴乃ちゃんの作るメシを食べ続けたいってワケです。料理は50点でも君自身は100億点さ。

でも他にもド好みのキャラは多いし、ぶっちゃけ見た目は一番好きな黒江ちゃんが2期で見せ場を増やしたら俺は1000億点だって叫んでしまうだろう。

自分はまどマギ無印を狂信的に崇める厄介ファンの部類だと思っていましたが、普通にチョロい豚だったようです。

脚本とかに穴はありすぎるけど、キャラ萌えだけで穴は埋まるし、俺の感情エネルギーはどうだ⁉とキュゥべえに押し付けたくなるくらいには汚い気持ちが溢れてくる最高のアニメだった。

 

OPの『ごまかし』は映像のかわいさも曲も極上でサビのベースが超かっこいい。

無印の頃とはメンバーが変わっているけどClarisのEDも良曲。どうでもいいけど中途半端な顔出しをいつまで続ける気なんだろ。


ClariS 『アリシア』Music Video

 

 

 

『バビロン』


TVアニメ「バビロン」第3章「曲がる世界」直前 最新PV

去年に始まった作品だけど延長などで8~12話がこのクールに被ったので入れます。

まず劇伴が良質なので聴きましよう。

 

2話の事情聴取は圧倒的な演出力で画面に釘付けになってしまうし、曲世が映るほぼ全てのカットが男を煽っているとしか思えなくて、もう3秒で負ける気しかしない。

7話は最悪だったがライブ配信中の曲世の顔は一番良い。瀬黒さんの殺し方はマジで酷いけど、いろいろとエロいよあれは。

11話の善悪議論サミットは各国のトップを謎空間でユラユラさせながら会話もさせて単調にならないような画作りをしようと頑張っているのが伝わってくるんだけど、それでも普通に退屈だったし、トロッコ問題なんかを例えに議論していたのはショボいなぁと思ってしまった。

最終12話はアレックスまでもが意志を曲げられて自殺に向かったり、正崎が全ての罪を被って死んだことも最悪で胸クソ悪い。正崎視点で動いていたのに曲世が主人公だったかのように終わらせたのは驚いたけど、全て曲世視点でやっていたら「超能力で世界の価値観を覆してみたw」的な痛々しい話になりそう。

「善」は続くことで「悪」は終わることだという結論になっていたけど、俺としては「悪」は奪うことって言葉にしたほうがしっくりくるんだよね。7話でもそうだったが曲世愛は自分達を終わらせようとする正崎達へのカウンター的に虐殺していたし、どちらも悪であり善でもある描き方に感じた(もちろん善人と悪人の違いはあって、正崎の方が真っ当だ)

最後には曲世が生き残るけど善い者もちゃんと存在している。両方在ることが重要なのかなと。とにかく矛盾に悩み、考え続けるしかない。自分でも何言ってるか分からなくなるな…めんどくせえんだよ。

曲世愛に魅了されたいとは全く思わないし、あんな理不尽は絶対に否定しなくちゃならないんだと突き放して付き纏われたい……あれ?

 

 

『宝石商リチャード氏の謎鑑定』


TVアニメ「宝石商リチャード氏の謎鑑定」メインPV

タイトルのようなリッチさを感じられないアニメーションではあったが、上品で的確な言葉選びのセリフばかりなのは凄く良いし、優しさを貫いたり肯定してあげることの大切さや、他人への偏見とか無自覚に行われる差別や評価付けにも触れている広いテーマ性が素敵だ。まぁ説教臭いってほどではない。

一歩間違えれば同性愛になりかねない描写は多いが、ちゃんと友として捉えられる絶妙なバランスだったと感じた。何でもBLだとか百合だとか決めつけるのは割と失礼だという気付きが必要だと思いますよ。余白があるとも言えるけど、原作を大きく削っている事が未読の俺にも伝わるくらいの構成だったのは少し惜しかったなぁ。

やなぎなぎのOPは今期トップクラスに良い。宝石が街行く人々に変わっていく映像には本作の優しさが表れている。

 

 

『ソマリと森の神様』


TVアニメ「ソマリと森の神様」PV

とにかくソマリちゃんを守護りたくなるアニメ。1話から叙情的な劇伴を多用してあからさまに切なさを演出してくるので、雰囲気に負けてしまい何でもないシーンでも泣きそうになる。途中までは人間であることを知られてはいけない危機感をあまり感じられなかったんだけど、6話で語られる人間狩りや8話の回想がショッキングで一気に引き締まったし、バランスは良かったです。最終話はセリフが予想しやすい単調なところは多いが、やっぱり主張が強すぎる劇伴と、ゴーレムが魂を信じて死の先に希望を抱こうとするほど感情を獲得した尊さにはどうしてもグッとくる。ゴーレムの死まで描かなかったことは中途半端な気がするけど、想像の余地は大きいし、今まで会ってきた人達を映さない潔さも、ロードムービーとして好みの描き方だったな。

 

 

『恋する小惑星


TVアニメ「恋する小惑星」PV第2弾

いつになったら小惑星が落ちてくるんですか?と言いたくなるような平和すぎる話が続き、露骨な百合推しが鼻につく事も多く、ギラギラした話を好む俺にはキラキラすぎた。でも皆が将来のことを意識し始めてからは見応えが急に増してきて、9話で先輩達を卒業させる大きな展開もあったし、都合よく小惑星を見つけるようなオチにはせず、2人の約束はまだまだ続くのだと、未来は果てしないのだと納得を得られて、上を見上げたくなる余韻を最後に残した構成は見事。出会いと別れのバランスというか距離感が良かったし、人との繋がりに宇宙を見出す真っ当な人間ドラマでしたよ。演出もかなり強い。髪がヌルヌルしてそうなキャラデザが気になるけど女の子は皆かわいかった。百合的なモノに興味は無いが、あおとみらの関係性は極大光度と言うべきものだろう。

EDは曲としても良いし映像も意味があって上質。

 

 

ゲゲゲの鬼太郎 6期』


3分でわかるアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」みどころ@ビビビプロモーション

もう感慨深い動画だなぁ。

ずっと前からやっていたシリーズですが、最終回がこのクールに重なったので取り上げておきます。

過去のシリーズに深い思い入れもない萌え豚なので、まなちゃんやねこ娘や雪女のゆきさんや花子さんを観ているだけで幸せな気持ちになれたし(モブもかわいい)、スケールの大きい大胆な展開とか、現代に蔓延るSNSや労働などの問題をガッツリ風刺した話とか、ブッ飛んだネタ回もほとんど楽しめた。93話のヴァンパイアパニック+ループホラー+切ないロマンスの要素を詰め込んだエピソードは特に印象的で約20分でこんなもんができるのかと衝撃であった。美人な恋人の死を撮りまくったサイコカメラマンが出てくる78話もめっちゃ好み。チビッ子の性癖が歪みかねないよ。

最終回の97話はAパートの回想が長ったらしく感じてしまったけど、なにが尊厳だ腹が減るだけだと、ねずみ男が争いのくだらなさを必死に訴えるシーンではそうだそうだと頷くしかない。人間側とか妖怪側みたいな二極の間で悩める者達が苦しんでばかりだが、それでも変えられるはずだと信じ続けて生きたいし、見えない世界で戦っている何かにも気付きたいもんである。日本は人間のものだという主張で糾弾される妖怪を移民に言い換えることもできるし、ニチアサとしてはかなり攻めていた作品でしたね。結論としては、どんな意志でも肯定するけど争いはくだらねえって感じだろうか。俺は性格が悪いので、まなが記憶を失ったまま終わった方が好みだったなとか思うんだけど、まぁ10年越しならいいかなと納得した。忘れられていた間も鬼太郎はまなの言葉を信じて戦っていたと考えれば凄く良いのでね。ただ不満はもちろんありまして、結局ねこ娘は普通に生きるんかいと拍子抜けな気持ちになったりしたし、戻ってきた石動とかをもっと動かしてほしかったよ~。バックベアードを災害みたいに描いたんだからアフターで皆の団結とか復興なんかも描くべきだったんじゃないかなあと思います。尺のせいなのか脚本のせいなのか…。

 

 

『へやキャン△』


【特報】ショートアニメ「へやキャン△」【2020年1月放送開始!】

ゆるキャン△』の番外編的なショートアニメ。

しまリン登場回の少なさや、タイトルと矛盾する全力のアウトドアっぷりにより、そこそこの批判を受けてしまったらしい。『ゆるキャン△』はしまリンのソロを楽しむ価値観とか野クルの皆で楽しむ事の良さも美しく描いた視点の広さが大きな魅力だと思うけど、やっぱりキャラのかわいさも圧倒的に重要な要素であって、キャンプをするだけなんかじゃない彼女達の(どうでもいい)日常が描かれるのは大切なことだし愛おしくて仕方がないのである。皆かわいすぎるし千明とあおいの幼い頃の話も良かった。10話の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』みのあるオマージュにはかなり惹かれるものがあったので、野クルメンバーの森系ホラーが超観たくなってしまったよ。正直そういうスピンオフが一番欲しい。どの話でも俺の人生に足りないモノを約4分でコンプリートしている。ただ入浴シーンでキャラの肩とか胸の上をピンクに塗ってハイライトを付けるキモい表現を使っていたのは残念だったな。

フルだと本編より長い亜咲花の主題歌が良いね。

 

 

『プランダラ』(1~11話)


約4分で振り返るTVアニメ「プランダラ」第1クール

猛烈なセクハラや虚無にも程がある無駄なやりとりに若干引いたり、シリアスな場面での凄まじい作画崩壊に何度も失笑したりしながら観ていたもんだが、自分の中の男の子がどうしても反応してしまう女性キャラ達の脚には、一時停止して凝視してしまうくらいの魅力があったし、主人公のリヒトーを食う勢いで好感度が爆上げしていくジェイル中尉のかっこよさも褒めざるを得ない。事あるごとに股を開かせる力が働きまくっている割にはパンチラが一度も無いという妙なこだわりもあり、パンツは見えないほうが良い派の俺には非常にありがたい画が多かった。

 

 

『おーばーふろぉ』(通常版)


【公式】えぴそーど1「やわらか姉妹と入浴中」【おーばーふろぉ】

規制が強すぎるけどYouTube版ならいつでも観られるよ。

乳姉妹とその幼馴染である欲求不満大学生で展開するエロラブコメ!実の兄妹のように思っていた感情も、突然の水着混浴で溢れ出した湯と性欲には流されるしかない!3Pは無い。原作漫画はインターネットの広告で何度も目にしていたので楽しみにしていた。

ヒロイン2人がちゃんとかわいいし、主人公はメンタルが無敵で、どんな状況でも女を抱くシュールさがおもしろかったのでR18版でなくとも満足できました。そして主題歌が異様に良い。


【公式】うづほ『おーばーらぶ』アニメ「おーばーふろぉ」主題歌フル

 

 

『歌舞伎町シャーロック』(13~24話)


TVアニメ「歌舞伎町シャーロック」2クール目予告PV

ミステリーとしては駄目だと思うし生々しい部分は好みではなかったが、推理落語の珍しさとか、たまーにある鋭いネタでなんとなく途中で切れない雰囲気を継続させていた感じのアニメ。1クール目は普通に観れるってくらいの印象に落ち着いていた気がしてたけど、この2クール目には積み重ねてきたキャラの関係性の魅力がやっと発揮されてきて長屋メンバーの個人回はちゃんとおもしろかった。個人的にはマルチ商法回が強く響きましたね。最近の弟がアム〇ェイしてるので…。まぁとにかく、それでもモリアーティが出所した辺りからは惰性で観ている感覚が湧いてきてしまい、最終話なんかはモリアーティのことで号泣しているシャーロックとワトソンを真顔で見ている自分に気まずくなってキツかった。涙は多く流せばいいってもんじゃない。殺人鬼じゃない道を歩めたかもしれなかった切なさは分かるし、普通は同情できる奴じゃないけど一緒にいた時間は間違いなく楽しかったとシャーロックとワトソンだけが肯定してあげるのも別にいいんだけど、描き方が下品ってくらいに露骨で極端だった。モリの扱いはもう少しクールにやって欲しかったよ。切り裂きジャックの狂ったサイコパス描写なんかも単純な部類に入るもんだったし、キャラに限らずギャグも設定もハデにやってるだけで面白みは薄かったんだよね。EDの『パレード』は好き。


TVアニメ「歌舞伎町シャーロック」第2クールノンクレジットED映像

 

 

『虚構推理』


TVアニメ「虚構推理」第2弾PV

怪異による事件を解決する物語ってのは好みだが、肝心の推理パートは深刻なレベルでつまらなくてBGMみたいな気持ちで観てしまったし、基本的に怪異がユルいせいかホラー的なおもしろさもほとんど無く、鋼人七瀬に関しても都市伝説モノが好きな人なら仕組みや退治法が一瞬で予想できるんじゃないかってほど陳腐なうえに長い。まとめサイトからの具現化とか、相手が納得するなら嘘だろうと真実にするスタンスは新鮮だったけど、終盤には作品そのものが退屈な虚構に感じられてしまうくらいには冷めちゃった。

岩永琴子は左脚が義足で右目が義眼で体型は幼く非処女でもあり、彼氏の桜川九朗は不死で未来決定能力持ちで痛覚を失うほどの実験を受けた過去があるという…一部の層からハンパない需要のありそうな属性モリモリのキャラ設定が何よりも凄かった。とはいえ俺には紗季さんとか巨乳ねーちゃんキャラの方が性格もキャラデザ的にも惹かれるモノが多かったので、岩永で高まることはほとんど無かった。最終話で見せつけられたような、めちゃくちゃクールにラブラブしてる関係性にはマジで憧れる。

 

 

『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』


TVアニメ『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』第2弾PV

ノンストレスでノンダメージなアニメと宣伝されていたもんだが、何の躊躇もなく今期ワーストであると言えるストレスフルな作品でした。

正直なところ女の子の顔はかわいいし、アクションのアニメーションは無駄に迫力満点で、RPGをやったことがある者なら共感できるであろう小ネタも面白みがあり、中盤くらいまでなら「アタシ強すぎ!w」な態度にもポルノ的な気持ちよさを感じられて楽しめてはいたのだが、ギルド結成で「ウチら強すぎ!w」と調子に乗り始めてからは全てが茶番に思えてきてしまい、実際に上位ランカーを圧倒し始めてからは俺の気持ちが完全に怒りへと極振りしてしまっていた。

要塞並みの最強防御設定が新鮮で魅力であるということは分かるけど、終盤には攻撃に関しても最強と化してしまうし、キャラ自体の魅力が紙並にペラペラだし、物語性も皆無で生理的に不快な存在でしかなかった。サリーもキツい。観ている間の獄中感は去年の『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』をも超える苦しみだった。相対的に全てのバランスが巧かった『ダーウィンズゲーム』の評価が上がる。

ぶっ壊れたゲームシステムに呆れて見限る者が描かれるわけでもなく、誰もが「しょうがないやつだな…」とメイプルを持ち上げるだけという寒気がするほどの気味悪さよ。ったく…お前は俺を真顔にさせる天才だな。ゲームは楽しくやるものだと言っているのかもしれないが、そもそもクソゲーなのが致命的だった。こういう俺TUEEEをはき違えたようなご都合主義の連続はつまらないだけだ。美少女だから人気が出たと言われがちだが、俺はむしろ主人公がしゃらくせえ男で露骨に力を振りかざしていたほうが吹っ切れて観ることができた気がするし普通に爆笑していたと思う。

炎帝のミィさんのかわいさと、普通の見た目を極めた崩剣のシンと、ペイン達が最強っぽいスキルの名前を叫んだ(だけの)シーンは高く評価したい。

本当にキツかったけど、2期も観ます。

 

 

というわけで、 本当に…素晴らしいクールだったぜ(鳴瓢秋人)

ウイルスが流行った影響(だよな?)で作画が不安定だった作品がそこそこあったし大変なクールだったとは思うけど、やっぱり未完成の作品でも世に出すしかない風潮はどうかしている。春アニメはいくつか延期するらしいね。倒産するアニメ制作会社が出てきそうで不安しかない。

書いていて思ったが、やはり俺にはアニメのサイクルは速すぎる。傑作だろうがクソだろうが、もっと長く1つの作品を引きずっていたいのだ。流行りやオタクの世間体みたいなもんを意識して焦らされるのはもうゴメンだ。何本観ようがなんだかんだ記憶に残ったもん勝ちですからね。これからはさらに厳選する極振りの姿勢でアニメを観ていきたい。